沖田×華先生の「不浄を拭うひと」の第6話になります。
前回の第5話では、困惑する落とし物に関する話でしたが、今回は少し厄介な案件なようです。
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不浄を拭うひと【第6話】あらすじ
特殊清掃の仕事をしている山田のもとに朝から仕事の依頼がきました。
いつもと同じような仕事になると思っていましたが、依頼主から今日仕事で立ち会えないことと、ちょっと面倒なことになるかもしれないことを告げられました。
しかし、たいていの面倒なことはすべて経験しているので、軽く受け流して現場へ行く準備をはじめました。
亡くなったのは40代独身男性のMさん
アパレル会社を経営していたとあって、一人暮らしにも関わらず3LDKのマンション住まいでした。
連絡がないことを心配した部下が訪ねるとすでに冷たくなっていたそうで、死因は心不全でした。
死後比較的すぐに発見されたので、依頼内容としては部屋の中の掃除と遺品整理とのことだったのですが、部屋の鍵は管理会社が持っているとのことで、部屋の前でしばらく待機することとなりました。
401号室の前に着いた時、20代くらいの女性が付いて来ていたことに気付きます。
どうやら亡くなったMさんの知人だそうですが、知人が来るとは聞いていません。
彼女とかなのかもしれないと思っていると、さらにもう一人知人だという女性が現れました。
その後も、女性が次々と現れ、管理会社の方が到着した時には20代~40代の「知人女性」が4人にもなっていたのです。
不浄を拭うひと【第6話】ネタバレ
エントランスで待っているようにと伝えますが、4人は揃って「大丈夫なので気にしないでください」と言って、立ち去る様子はありません。
遺族でもないし、何者なんだろうと思いながらも山田は作業を続けることに・・・
山田「一度私が先に入って異常がなければみなさんにお部屋に入っていただくということで・・・」
女性たち「わかりました」
山田(よかった話のわかる人たちで)
山田「では失礼します」
鍵を開けて部屋へ入ろうとした途端、女性全員が一気になだれ込んできました。
女性たちは、Mさんの亡くなった寝室には見向きもせず、突き当りのリビングと思われる場所に向かい、急に騒がしくなったのです。
おそるおそる中を覗くと、みんな一斉に部屋の中をあさっています。
山田「ちょっと!!勝手に触らないでください いきなりなんなんですか?」
女性「大丈夫!!これ形見分けなんで」
女性「そうそう 前からくれるって約束してたんです」
女性「私も!!」
山田「形見・・・分け・・・?」
そこへ依頼主から電話があり、進捗状況を聞かれます。
女性たちが入って来てしまったことで、清掃作業が進まないと説明すると「やっぱりきちゃいましたか」とのこと。
依頼主「社長ってプライベートも羽振りがよくて・・・毎日・・・夜は飲み歩きまくってたんです」
「で いろんな店の女性とデキちゃってて・・・とっかえひっかえ自分のマンションに連れ込んでたみたいで・・・いつの間にか亡くなった話が彼女たちにかぎつけられてたようです」
ここへやってきていた女性たちはみんなMさんお気に入りのホステスたちだったのです。
山田はただ、その様子を見守るしかありません。
写真を手に取り、40代と聞いていたけれど若く見える人だったんだな・・・と故人のことを想いました。
結婚や恋人に縛られず自由気ままに生きて、欲しい物全て手に入れても、こんなにあっけなく死んでしまい、残したものは全て他人に流れていく――
そんなことを考えていると、どうやら形見分けが終わったようです。
女性たちは金目の物をつめこむと、とっとと部屋を出て行ってしまいました。
荒らされた部屋は、まるで台風が去った後のようで、よけいな仕事が増えたと思いながらも、作業時間が大幅に遅れているので、急いで片付け始めました。
すると壁にみつを系のポエムがたくさん飾られているのを見つけます。
そのうちの一つに「いい日もいやな日も寝たら忘れるドンマイドンマイ」というのを見つけます。
「オレ ドンマイ ドンマイ」
「しかしまいったなー 死んだのもビックリだけど女の変わりようもビックリだわ マジ結婚しなくて良かったわー」
「まー 人生こーゆー日もあるでしょ お互いドンマイドンマイ」
そんなことを亡くなった社長が言って笑っている気がして、山田も思わず笑ってしまうのでした。
人の欲と業と人生観が、かいま見えた貴重な1日だったのかもしれません。
不浄を拭うひと【第6話】感想
結婚をせずに、何人ものホステスを部屋へ呼んでは自由に生きていた社長のお話でした。
訃報を聞きつけ、家に集まるとはなんとも恐ろしい女性の本性が暴かれたようでした。
そして金目の物を奪い合う姿は、かなり壮絶な現場だったことでしょう・・・
最初は、女性たちの身勝手な行動に戸惑っていた山田でしたが、最後にはなんともほっこりしてしまいましたね。
そういう人生もあるのかと考えさせられることの多そうな仕事だと感じました。
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