父よ、あなたは…【第3話】短気な弟の情と涙と男気と罰のネタバレ・感想!

2017年11月18日.

父が自宅でしたいとして発見される。

そして、長弟マサの立ち合いのもと、検視が始まった。

マサはこの時の様子をこう詠んでいる。

冬浅し 水銀深し 父の尻

それでは、どうぞ。

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父よ、あなたは…【第3話】のあらすじ

検視の結果、誰か他人が家に入った形跡もないし、事件性もないという判断が下された。

また死亡推定時刻は11月16日午前6時前後。

死因は「急性循環不全」だった。

朝に電話があったと聞いていたマサは、電話が切れて8時間の間は父は生きていたということを知る。

その間生きていたってことは、もしかしたらすぐ救急車呼んだら助かったってことですか?

と聞いてみると、そうかもしれないという回答が返ってきたそうだ。

後は家族に任せると言って、帰ろうとする警察。

マサは、こういう時に葬儀屋を呼ぶのかと聞くと、知り合いの業者さん呼ぶとかしてくれという答えが返ってきた。

そのままの流れで、すべての手配は弟がすることになり、マサは重荷を背負うことになったのであった。

父よ、あなたは…【第3話】のネタバレ

私はマサから、家族葬か一般葬かを選ばないといけないという相談を受けた。

「ちょっと親父の顔が…ずっとうつぶせで 色変わってしまって」

葬儀かと軽く考えていたのだが、父の顔の状態がそんなことになっているとは思わなかったので、面食らってしまった。

皆に見せられないほどだったら、無理に葬儀にしないで直葬でよくないかと、マサに聞いてみた。

それだったらお金もかからないし。

しかし、マサが言うには親戚もいるからそういうわけにもいかないだろうとのことだった。

「それに、ちゃんとお経読んで出してあげたいし」

そういうマサの声は震えていた。

「じゃ…今から葬儀屋に電話するから」

私は、マサがそんな大人なことを言うとは思わずびっくりしてしまい、悪いけどお願いねと、生返事をするのが精いっぱいだった。

マサも長らく父を避けて疎遠だったが、元々は父と一番仲が良くて、家族の中で一番情の厚い人間だった。

このあと、久しぶりに親父と一緒に酒を飲んだとのことだった。

 

午後8時半、葬儀屋が到着。

葬儀の諸々を話し合い、大体のプランが決まった後、父を運ぶ手配をするという話になった。

葬儀屋は父を2階から1階に運ぶには、追加で4万の現金支払いが必要になると言い出した。

後払いでいいか聞いてもそれでは困ると言い、コンビニに行かないと払えないと言っても、遺体が運べないと言い出した。

金、金、金とうるさい葬儀屋に怒りをあらわにするマサ。

彼は昔から短気だった。

要は1階に下ろせばいいのだろうと怒りながら、90キロ近い父をシーツごと一人で運んだらしい。

葬儀屋のおじさんも少し引き気味であったそうだ。

またマサは父の死体を乱暴に扱ったせいか、サイドミラーをおるという、罰が当たったと勘繰ってしまうほどの不幸を体験してしまう。

可愛そうな男だ。

一方私は、明日の葬儀の準備を完璧にして、早寝をしようとしていた。

寝室の天井を眺めながら、父との思い出を想起すると、猫用のトイレにうんこする父が嫌だったとかそれを否定し、猫に罪をきせようとする父とか、ろくな思い出が出てこなかった。

ほかにも思い出していたら結局眠れず、眠い目をこすりながら、魚津に向かうことになる。

そして私は、人生で最も長い1日を過ごすことになるのだった…

今回はここまで。

父よ、あなたは…【第3話】の感想

いかがだったでしょうか。

検視が終わったらすぐに帰っていってしまう警察。

お金の話ばかりする葬儀屋。

他人なのだから仕方ないのかもしれないけれど、なんだかイラっとくる対応でしたね。

でも、いちいち亡くなった方やその遺族に感情移入をしていたら、職業柄きりがないのでしょう。

警察や葬儀屋の対応も仕方ないのかなと思いました。

…いや葬儀屋がそんな対応なのは大問題なのでは?

またこの漫画を描いている沖田さんの思い起こす父との思い出は、ろくでもないものであり、どうでもいいことなのに、眠れなくなるくらい心に来るものだとは…

どんな思い出でも、愛おしくなってしまうものなのかもしれませんね。

急に身近な人が亡くなってしまうという体験はしたことがないので何とも言えないのですが、きっと亡くなってしまった人との思い出というものは、すごく重くのしかかってくるのでしょう。

それこそ、眠れなくなってしまうほどに。

泣けはしないけど、目がさえて仕方がなくなるような思い出。

出来ればそんな体験をしないように、祈るばかりです。

 

沖田さんは3話の最後で、人生で最も長い一日を過ごすことになると言っています。

相手はお父さんとは言え、連絡をするのをためらうほど、いい印象を持っていない相手。

そんな彼のために涙を流したりするのでしょうか。

思い出を思い起こしていた時でさえ、泣かなかった沖田さんですが、この長い一日の間で、いったいどういった感情を出すのでしょうか。

今後の見どころは、父に対する感情の再確認と、それに伴う沖田さんの感情の発露と言った所ですかね。

次回の話を楽しみに待ちましょう。

 

それでは、ここまでご覧くださってありがとうございます。

次回の記事でお会いしましょう。

 

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