センコウガール【第4巻】のネタバレ・感想!

漫画「センコウガール」は長井三郎先生の作品です。

七子(ななこ)が死んだ。

同時に生まれ変わったような姿で現れた美少女不登校児・如月民子(きさらぎたみこ)。

彼女に「名指し」された3人のクラスメイトは、民子の狂気の行動に追い詰められていくが…?

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センコウガール【第4巻】のあらすじ・ネタバレ・感想

センコウガールのあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!

センコウガール【第4巻】のあらすじ

民子は、七子についての話を続けます。

黒い箱の中で「自分自身」を受け入れてくれる何かを探していたこと。

それは「七子自身」を知っている民子ではなく、「七子自身」が好きだった曜子だったのです。

 

夏休み最後の日、曜子の家の電話が鳴りました。

それは七子からで、呼び出された公園で「好き」だと伝えられたのです。

どういうことなのか分からない曜子。

けれど、どういうことなのか考えようとすると頭が痛み、一生懸命説明しようとしている七子につい「ごめん。全然わかんない。」と答えてしまいます。

 

そのあと、七子は自ら命を断ちました。

 

曜子「私のせい・・・?」

「そのことを考えると、また・・・・・・頭が痛くなる。」

「最後に見た藤井さんの悲しそうな顔が浮かぶ。毎晩毎晩・・・」

「それを必死で打ち消してた。考えないように・・・考えないようにしようって・・・」

「それなのに・・・・・・あんたがこじ開ける・・・・・・あんたが・・・!!」

 

取り乱す曜子に対して民子はあっけらかんとしています。

欲しくてしょーがないものをやっと見つけた喜びのほうが大きくて、最高に自己中でわがままになってしまっているんだと笑いました。

 

 

七子がいなくなってすぐ、民子も「黒い箱」に閉じ込められてしまいました。

狭くて真っ暗な空間にふっと小さな火が灯って、それがふつふつと燃え上がり大きな炎となったのです。

それは2つの欲しいものに対する欲望の炎・・・

その一つが「私を受け入れてくれるもの」でした。

 

曜子「・・・・・・どうして「からっぽ」じゃないといけないの?」

民子「最初は確かにそうだった 欲しかったのは“からっぽな受け皿”」

「だってみんな自分のことでいっぱいでしょ。」

「自分の母親ですら・・・私が入る余地なんか少しもなかった・・・最後まで・・・」

曜子(・・・最後?)

センコウガール【第4巻】のネタバレ

その時、民子に石が当たり話は中断されました。

勝手に聞いていたにも関わらず、作り話をしていると激高した梨香が投げたものでした。

暴れる梨香をなんとか落ち着かせてから、話をはじめました。

 

民子「あぁ・・・あんた「梨香」か・・・七子よく、あんたの話してたよ。」

 

幼馴染でとても大切な存在。

底抜けに明るい子で、一緒に居ると本当に楽しいと言っていたこと。

梨香のことが大切だからこそ、嫌われたくないのでこのことを知られたくないと思っていたこと。

生まれ変わったら梨香みたいな子になりたいとまで・・・

 

七子「ずっと苦しかったから、女ってことになんの疑問も持たないで あんな風に底抜けに明るく笑いたいなって。」

 

けれど民子の話なんて信じられないでいる梨香。

 

民子「七子の母親は「七子自身」を否定した。――あんたも否定するの?」

 

 

この間来ていた刑事の一人が、民子を怪しがり一人で訪ねてきました。

裏の方からカラスが飛び立つ音が聞こえ、大きな木の茂みから中を覗いてみると地面にたくさんのカラスが集まり、多くのハエが飛び回っています。

とはいっても、飼っていた動物かもしれないし断定はできません。

暗くてよく見えないと懐中電灯を取りに車へ向かおうとすると、民子が車の側に立っています。

 

民子「また けいさつのひと なにか ごようですかあ」

 

カラスやハエがすごかったからと、動物を飼っていたかと訊ねるも、ゴミの出し方が分からず生ごみを埋めただけと言い返されてしまいました。

了承を得て、裏庭を見に行くことになった刑事。

その後ろを民子は付いて行きます。

懐中電灯に照らされた何かを見て「これ・・・・・・は・・・」と固まる刑事めがけ、後ろからシャベルを振り上げました。

「邪魔するな!!」と叫びながらシャベルを振り回し、意識が無くなるまで殴り続けると、家の中まで引きずり込み、体を縛り、目と口を塞ぎました。

さらにポケットに入っていたスマホをトンカチで叩き割るのでした。

 

民子「邪魔されてたまるか 明日は曜子と遊びに行くんだから。」

 

 

キャップをかぶりリュックを持つと、刑事の車を破壊してから家を飛び出しました。

ホテルにやって来てベッドに横になると、また母との夢を見始めたのです。

長い髪が良く似合ってお人形さんみたいと笑うお母さん。

かわいいかわいい民子と髪の毛を撫でてくれていた幸せな記憶です。

 

シャワーを浴びると、長かった髪の毛を持って来たナイフで切り落とし、まるで別人のような姿になりました。

ニュースをチェックしますが、まだ刑事や裏庭のことはバレていないようです。

チェックアウトをして、曜子との待ち合わせ場所に急ぎます。

 

 

曜子は、佐久良島行きのフェリー乗り場にいました。

そこへ現れたのはばっさり髪を切った民子です。

二人はフェリーに乗り込むと、島へと向かいました。

 

 

一方その頃、刑事は目を覚まし破壊されたスマホや車を目の当たりにしていました。

 

 

島へつくなりパンフレットを持って楽しそうにしている民子。

二人は、人生初のカフェで食事をしたり、たくさんの猫に癒されたりして楽しんでいます。

海辺で誰か来たらと心配する曜子をよそに、民子は服を全て脱ぐと水浴びを始めました。

綺麗な景色の中に溶け込む民子があまりに綺麗で、曜子は思わず両手でフレームを作るようにして見つめてしまうのでした。

 

それからあっという間に時間は経ち、もうフェリーはない時間になってしまいました。

民子がお金を出すというので、泊まっていくことが決まりましたが、こんな状況でも親に連絡する必要がないという曜子。

民子は、曜子自身のことを知りたいとお願いするのでした。

 

 

曜子は団地に住んでいて、同じ部屋にはもうひとり、女の人が住んでいました。

女の人はいつも夜になると別人のように着飾って、外へ出て行きました。

テーブルに置かれた食事を一人で食べるのが普通です。

保育園で迎えにくる時、保育士さんに言われてこの人がお母さんなんだと知りました。

お父さんはいません。

 

ある日、友達の誕生日パーティにいつも暗くて一人ぼっちで可哀想だからという理由で正体された時も、自分が「かわいそう」という自覚はありませんでした。

後日その友達から、曜子は「普通の」うちの子じゃないから呼んではいけないと、母親に言われたと告げられました。

 

曜子(「普通」じゃない?私?)

(お父さんがいないのも、お母さんとしゃべらないのも、ひとりでごはんを食べるのも、おじいちゃんおばあちゃんがいないのも、いつもひとりぼっちなのも。「かわいそう」なの?)

(お母さんしか、聞ける人はいないのに。どうやって聞けばいいのかわからない。)

 

みんなが言う「かわいそう」の意味を考えていると頭が痛くなってきました。

食事を食べている時には、そんなことも忘れられました。

けれど、いくら食べても足りないのです。

 

学校へ通い始めても食欲は満たされず、何度も大量のパンを持ちこんで怒られていました。

さらに男子生徒から、母親についてスナックやキャバクラで働いていて、噂ではフーゾクやAVもやってたらしいと言われてしまいます。

この時も、ただただ食べて、からっぽの自分に食べ物を詰め込むことで、少しの安心感を得ていたのでした。

 

 

旅館を取った二人。

お風呂からあがって、民子にやっぱり連絡した方が良いと促されますが、心配なんかされるはずがないと断ります。

今度は、民子の母親について訊ねます。

 

民子によると、婿養子だった父親は民子が生まれる前に離婚していて家にいませんでした。

お父さんのことを知りたくてしつこく聞いた時には、人相を変えて怒鳴られたのを覚えています。

 

民子「お母さんね・・・今にして思えばどうしようもない人だったなって思う。」

「お母さんね私が小さい頃はかわいいかわいいって言ってくれたの。うれしかったな。どこに行くにも私をうんとおめかしさせて連れて行ってくれたの。」

「でもあれって、「かわいい民子ちゃん」を連れて歩く「自分」がかわいかったのかなって。」

「ある日ねお母さんの友達が言ったの「民子ちゃん、お母さんに似てなくてかわいいね」って。あのときのお母さんの目怖かったな それからすべて変わっちゃった。」

「かわいい服もかわいい靴もかわいい髪飾りもなくなって、お母さんは私を連れて歩くこともなくなって、いつも私は家にひとりぼっちでいたの。」

 

それから男をとっかえひっかえして、民子のことは娘ではなく女としてみるようになったこと・・・

変な男たちからたくさんイヤな目にあった時、お母さんに助けを求めても、自分から誘ったと言われてしまったこと・・・

 

これまで見たことのない暗い雰囲気になってしまった民子ですが、曜子は励ますことができません。

それから8月31日にお母さんが死んだことを告げられた時、ニュースで民子の家から遺体が見つかったと報じられたのです。

 

曜子「お母さん殺したの・・・?」

民子「・・・・・・まさか。」

「私が、お母さんを殺すわけがない。」

 

 

ニュースでは、遺体が20~30代の男性とみられると報じていました。

センコウガール【第4巻】の感想

曜子と民子、それぞれの暗い過去が明らかになりました。

曜子は母親と関わりが無く、聞きたいことがあってもその聞き方すら分からずに育ちました。

大きくなるにつれ、周りからへんな噂を聞くようになった時にも、聞き方が分からず、けれど考えると頭が痛くなるからと逃げるようにして食べるという方法を選んでいました。

そうして、無関心でからっぽな曜子という人間が誕生したのでした。

民子は、母親のアクセサリーのように育てられていて、ある日友人の言葉をきっかけに母親から愛情を受けられなくなってしまいました。

最低と頭では分かっていても、楽しかった頃の思い出が浮かぶ姿を見ていると、それでも母親が大切だったんだなと考えさせられました。

ついに民子の家から遺体が見つかってしまいましたが、これから彼女はどうなってしまうのか。

遺体の身元は一体・・・!?

 まとめ

以上、「センコウガール」のネタバレを紹介しました。

実際に絵も交えて読むとなお面白い作品です!

U-NEXTやFODといったサービスでも配信中なので、ぜひチェックしてみてください。

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