漫画「ブサ子チャンネル」は黒田しのぶ先生の作品です。
主人公の房子は冴えないデブス女子大生。
ある日、美人だが腹黒ぶりっこの幼馴染・美香に「ミューチューバーになりたい」と相談を持ち掛けられ、2人で踊ったアイドルダンスを投稿することになる。
「どうせ誰も見ないだろう」と軽い気持ちで承諾したものの…
房子の不恰好なダンス姿がまとめサイトで取り上げられ、ネット上の笑いものにされてしまう。
辛辣な中傷に心を痛める房子だが、ひとつのコメントに得も言われぬ喜びを感じた。
『私もこのくらい太いから近親感湧く』
ちゃんと私を肯定的に見てくれる人がいるんだ!
自分もミューチューバーになれるかも、と活動を始める房子だが――!?
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ブサ子チャンネル【前編】のあらすじ
主人公の内村房子は、自他ともに認めるデブス女子大生だ。
美香「ねぇ房子、私ね、ミューチューバーになろうと思うの。房子も一緒に出演しない!?」
ぶりっこ全開で話しかけてくる女は、外山美香。
房子とは小学生からの腐れ縁で、美人だが腹黒さは他の追随を許さない。
男子学生「おい房子~美香ちゃんのお願い聞いてやれよ~」
男子たちの援護射撃も、美香にとっては計算のうち。
なんたって男子が通りかかるタイミングを狙って言ってるのだ。
美香「房子と私は小学校からの親友なの!ブスとかデブとか言わないで」
そして「ブス子はケチ」だの「ブスは性根も腐ってる」だのとはやし立てる男子を制して好感度を上げるのも忘れない。
男子たち「美香ちゃんやさし~!怒った顔もかわい~!それに比べて…(チラッ)」
房子「わ、わかったわよ!やればいいんでしょ!?」
こうして房子は、美香の動画に出演することになった。
美香が提案したのは、アイドルダンスの振り付け動画だった。
踊ってみた系の動画なんて巷に溢れすぎて、たいていネットの海に沈んでいく。
どうせ誰も見ないだろうし、評価されなかったら美香もすぐ飽きるだろう。
と軽い気持ちで共演した房子だが…
予想に反して、動画の再生数は2日で1万超えの快挙となった。
こんな素人動画がなんでこんなにバズってんの!?まさか――
『デブ子渾身アイドルダンス脂汗だらだらで踊り狂う』
『豚神降臨!パルフェムを踊る』
『絶対隣に立ちたくない』
『やばいレベルのデブス』
『放送事故』
『目が腐るwww』
房子が巨体を揺らして踊るさまが、まとめサイトで取り上げられ話題になっていたのだ。
美香「ひどいこと書く人もいるんだね…気にしないで。でもほら!登録数上がってるし、このままいけば広告収入で海外旅行とか行けちゃったり?」
房子「ごめん…私もう帰るね…」
涙をこらえながら家に帰る房子。ほくそ笑む美香。
美香「あとは私だけでいけるはず…!」
美香は登録者数を稼ぐために、房子の容姿のインパクトを利用したのだった。
ブサ子チャンネル【前編】のネタバレ
房子(やっぱりデブスってだけで叩かれるのか…まとめサイトってなんだよ)
悲しくてたまらず、自宅で泣きじゃくる房子。
やっぱりあの動画は、美香に頼んで削除してもらおう…
そう思って動画コメントを見ていると、1件のコメントに目が留まった。
『私もこのくらい太いから近親感湧く』
こんな自分を肯定的に見てくれる人がいる…その事実が房子に光明をもたらした。
もしかしたら、自分でもミューチューバーになれるかもしれない。
でも何を動画にすればいいんだろう?
悩みながら漫然とミューチューブを見ていると、メイク動画にたどり着いた。
♪まな板フェイスを盛ってくよ~♪
房子(これだ!)
――
房子は『ブサ子チャンネル』を立ち上げ、メイク術の動画で活動を始めた。
登録者数の伸びは思わしくなく、2ヶ月経ってやっと58人。
美香はすでに中堅クラスに食い込んでおり、次第に身なりが贅沢になってきた。
ある日、随分いい恰好で登校してきたかと思えば、六本木でミューチューバーのオフ会があるのだという。
女子学生「美香~ミューチューブ見てるよ~、YOSHINORIに会えるとか有名じゃん!」
美香「そんなぁ。まだまだだよぉ」
美香との格差にチクリと胸が痛んだが、それはそれ。
自分にとっては、このチャンネルこそがオアシスだ。
房子は少しずつ増えるチャンネル登録者とコメントに喜びを感じていた。
『メイク動画参考になります!』
『ブサ子さん、いつも元気で見てて楽しい』
『小顔最強コムタンのクリスマスコフレ動画希望します!』
『私も希望!ピンクでキラキラで可愛いよね!』
『クリスマスだし私も可愛くキめたいな』
房子(みんな私の動画を楽しみにしている…ココは美香じゃなくて私が主役なんだ!)
房子はリクエストに応えようと、寝る間も惜しんでバイトに励み、寒い中並んでクリスマス限定コスメを買った。
頑張って買ったコスメだが…思ってたのと印象が違った。
どうもラメが少なくてキラキラ不足なのだ。
それなら少しトーンを足して、顔をシャープに…
房子「かわいいは作れる!盛り盛りブサ子クリスマスバージョン!」
機転を利かせたメイク術で、大いに視聴者を喜ばせた。
――
ブサ子チャンネルの躍進は、美香の知る所にも及んだ。
女子「美香、これ見て~このブサ子って美香のお友達だよね?」
美香の友人が見せてきたスマホ画面はミューチューブの急上昇ランキング、1位には房子の『ブサ子チャンネル』があった。
女子「私の友達もブサ子ちゃんのファンなんだって。あ、美香もランキングに入ってる。すごいね」
ついでのような扱いを受け、当惑する美香。
ブサ子ちゃんに会ってみたいから紹介してほしい、と言う友人に難色を示す美香。
美香「有名になって人を選んでるってゆーか…最近連絡しても返事くれなくてぇ~…房子の機嫌のいい時に頼んでみるよ~」
なんとか笑顔を保つ美香だが、内心悔しくてたまらなかった。
――
女子たち「房子~メイク動画見たよ!おすすめの筆とかある?やっぱ熊野筆?」
房子の大学生活も充実していた。
動画を見た同期達が、メイクのアドバイスを求めるようになったのだ。
美香「もー房子ったら水臭いよ、美容系ミューチューバーだったら言ってよね!」
LIMEで『動画UPしたよ』『見てね』と何回も知らせただろ!
わざとらしくすり寄ってくる美香にイラッとしつつ、彼女の話を聞く房子。
美香「それでお願いがあるんだけど。また前みたく2人でコラボ動画出さない?」
バズったブサ子チャンネルを利用して、マンネリ気味の内容を盛り返す心算なのか…
ちょっと迷ったが、房子はコラボ企画に合意した。
――そして配信当日。
美香「ミカミカ&ブサ子の」
房子「コスメ講義~今回は生配信!」
美香「今日は2人のスキンケアアイテムの紹介ね」
房子「え…ちょっと待って」
房子が驚くのも無理はない。美香が並べたのは全部、学生には手が届かないようなハイブランド品だ。
美香「ママゾンの欲しいものリストで視聴者さんが送ってくれたの」
なんと美香には、スポンサーになってくれる視聴者がいるというのだ。
房子「私はプチプラのクレンジングと導入液…」
美香「え~プチプラ!?もうちょっとおカネかけてると思ったー。房子の分も頼んであげようか?」
房子「私、ひとの2倍面積あるから足りないわ~」
――
房子(ママゾンの欲しいものリスト、ねぇ…)
いままで美香を妬んでばかりの房子だったが、今回ばかりは羨ましいと思わなかった。
たぶんそれは、私の動画コンセプトと真逆だから。
自分で働いて欲しいものを買ってメイクを楽しむ…房子はそれで、充分満たされているのだ。
房子「明日はなんの動画を上げようかなぁ」
――
美香は焦っていた。
ブサ子チャンネルが、また順位を上げているのだ。
『ブサ子ちゃん!くちびるの上手な形の作り方を知りたいです!』
『デブだからメイクが合わないって考えていたのを改めました。私もメイク頑張るぞ!』
美香(でも私が負けるわけがない。ファンは私の方が…)
『ブサ子ちゃんって真面目!同じ境遇だから近親感湧くわ』
『ミカちゃんすげー嫌な女w』
『ミカ、最近調子乗ってない?ちょっと好感度さがる~』
コラボ動画でのふるまいが反感を買い、美香の評価はだだ下がり。
歯茎むき出し、ほうれい線クッキリ、ものすごい形相でパソコンとにらめっこする美香。
そんな彼女の目に留まったのは――
『ステマ大炎上!有名ミューチューバー・ナナフシに怒り殺到』
美香(これだ!)
ブサ子チャンネル【前編】の感想
某動画サービス配信者を題材にしたお話でございます。
もともと房子は思慮深くてリクエストされたら応える気前の良さもあって、「美香は美香、自分は自分」と折り合いをつけられたのが良かったですね。
一方の美香は恵まれた容姿に慢心し、視聴者に貢がせて、房子の成功に歯ぎしりし…なんかゴミプーの明日香と同じにおいがしますよ。
また、冒頭で房子のダンス動画がバズるシーンがありましたが、他人の容姿や言動を上げへつらって笑いものにするのもネット社会の闇ですね…
さて、炎上ニュースに目を付けた美香は一体何を企んでいるのでしょうか。
炎上も使いようによってはおカネになるみたいですが…?
本作は「ストーリーな女たちブラック」で掲載されています。
新堂冬樹先生の小説「誰よりもつよく抱きしめて」のコミカライズ版や、同じく美醜を題材にした「デブスの魔法」もあり、お得に沢山のマンガを読むことができますよ!
まだ読んでない人は是非無料で読んでみてください!
まとめ
以上、ブサ子チャンネル【前編】のネタバレを紹介しました。
実際に絵も交えて読むとなお面白い作品なので、是非、下記の記事で紹介している無料で好きな漫画を読む方法からお試しください!
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