「来世は君のもの」第1話を読みましたのでネタバレを紹介します。
神江もず先生の作品です。
幼い頃から同じ夢を見てきた少女・さや。そんなさやには同い年の義弟・弘がいる。
ある日、弘が交通事故にあった。
手術を待っているとき、男がさやの前に現れる。
そこであの夢の意味を理解する。
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「来世は君のもの」のあらすじ・ネタバレ
以下、ネタバレをご紹介しますので、ご注意ください。
来世は君のもの【第1話】のあらすじ
「助けて。助けて下さい。何でもするから…」
伸ばした手を不敵に笑って、手を握るもの。
(またあの夢。幼い頃からよく見る夢。恐ろしい夢なのに、何故かとてもほっとするのだ)
起きて制服に着替えながら、彼女・さやは思っていた。
「おはよう」
「あ、おはよう。さや」
リビングに行くと義弟・弘が笑顔で挨拶を返した。
挨拶を返しながら、さやは横を通り過ぎる。
「もう、やっと起きたの。いつまで寝てるのよ。弘はとっくに起きてるのに」
(弘はバレエの朝練だし)
さやは母親の小言を無視して、朝食を食べ始める。
そんなさやに母親は続ける。
「早く学校行って勉強でもしたらいいじゃない。ねぇ。成績も良くないんだし。返事くらい出来ないの?ねぇ!」
「おい。朝から気分が悪い」
「だってさやが無視するから」
父親の言葉に反論する母親。
「よし!俺そろそろ行くね!」
「いってらっしゃい。練習頑張ってね」
母親は弘に向かって、さやの時とは違った態度で送り出す。
さやの母親はシングルマザーで、8年前に弘の父親と再婚した。
弘はさやと同い年だけど、誕生日が2か月違いで弟になったのだ。
弘は性格良し、顔良し、頭もいい。そして才能もある。
そんな弘は母親の自慢の息子となり、母親は彼を溺愛した。
(本当は弟なんか欲しくなかった)
子供心にさやは思っていた。
来世は君のもの【第1話】のネタバレ
(あ、少し上がってる…)
テストの順位票を見ながらさやは思った。
「さやー」
その時、弘がさやに近づいてきた。
「あのさ…今朝はごめん。俺もうすぐバレエのコンクールがあってさ。留学とか関係してて…今母さんピリピリしてるんだ」
「別に気にしてないよ。いつもだし」
(いっそ弘が嫌な奴なら良かった)
「私には関係ないし」
謝る弘にさやは冷たく言葉を返した。
はっとしてその場から離れて行こうとした。
しかし彼が落ち込んでいるように感じ、一言だけ残して立ち去った。
「頑張って」
「ただいま」
「おかえり。見て欲しいものがあって」
帰ってきた母親に駆け寄り、さやはテストの結果を見せた。
「良かったじゃない。でも弘より低いのね」
「うん…」
「もう!そうやって落ち込まないでよ。事実を言ったまででしょ?面倒くさい子ね」
母親の言葉に落ち込むさや。
自分の部屋にいると、弘を褒める母親の声が聞こえてきた。
さやは布団に入ってそのまま目を閉じた。
その目から涙が一筋流れた。
「さや!!」
部屋で学校に行く準備をしていたさやの元に、母親が大きな声を出して呼んだ。
何事かと部屋の外に出ると、母親が血相を変えて近づいてきた。
「弘が…練習に向う途中、事故に遭って…!!」
「事故!?」
「今から病院に行くから、あなたも来て」
「命に別状はありませんが…状態が良くありません。手術は今すぐにでもした方が良いでしょう」
「嘘よ。そんな…」
医師の言葉に口元に手をやり、泣きながら話を聞く母親。
「足は…弘の足は手術すれば元に戻るんでしょうか」
「…怪我をする前と同じ様にはいなかいでしょう…」
その言葉にさやも驚いた。
弘の病室の扉を開けると、人影が見えたさやは目を見開く。
「あ、来てくれたんだ…」
「…あ。うん…。…大変だったね」
目をこすっていると、弘が彼女に気がついて声をかける。
さやが見た時、人影はなくなっていた。
「うん。…それに、これじゃコンクールは出られないね」
「…すぐ手術なんだってね。…頑張って…」
「怪我には気をつけてたんだけど、信号無視の車じゃ…気を付けようがないや」
目を閉じながら弘は言った。
さやが病室の外で飲み物を買っていると、母親の声が聞こえてきた。
声の方に近づくと、泣きながら誰かと電話で話していた。
「なんであの子が…。あなただって…私はいつも頑張って…。朝早くから遅くまで練習して、誰よりも努力して、うっ…大事なコンクールの前なのに…。弘が怪我するくらいなら、いっそ…いっそ、さやが交通事故に遭ってくれたら…」
母親のその言葉に、さやはその場から逃げ出した。
(そろそろ手術始まったかな)
長椅子のある所で待っているさや。
ふと顔を上げると、病室の前に人影が見えた。
「あの何か用ですか」
その人に声をかけると、彼はさやの顔を見るなりドンっと近づいてきた。
「見つめた。同じ目だ」
「あ、あなた、なんですか!?」
さやは驚きながら、男に問いかける。
「何。お前たちの言葉で言えば、祟り神。鬼、神、悪魔」
「私と…何の関係が」
「思い出せ」
おどおどするさやの顔に顔を近づけ、彼女と目を合わせた男はつぶやいた。
(あの夢)
さやは幼い頃から見ている夢を思い出した。
「そうだ。お前は俺と契約したのだ。過去世。その魂を持って。お前は俺のものだ」
顔を掴まれ、必死に抵抗するさや。
「過去世って…今の私には関係ないでしょ!」
「ははは。約束を違えるのか。さすが悪魔と契約をする魂だ」
さやの言葉に男は笑う。
「そ…そういう訳じゃ…」
「別にタダで貰おうとは思っていない。今世、その命尽きるまで、お前の願いを叶えてやろう。そうだな。例えば…お前の弟の足を一生治らない様にしよう」
「な…何を言って…」
「才能ある弟がいなくなれば、母親も弟とお前を比べなくなる。…いや全て元に戻すだけだ。幼いころの様に。ただお前の居場所を取り戻すだけだ。弟がこれからも不自由な体であれば、母親もいずれお前を頼りにするだろう。何を悩むことがある。おまえは誰よりも母を想ってきたんだ」
男は全てを見透かしたかのように、さやに言葉を発していく。
さやの目からは涙が流れていた。
「俺は全て知っているぞ。なぁお前の願いは全て叶えてやろう。ひとつ頷くだけだ」
男はさやの耳元で呟く。
―コクン
「クク、ハハハハハ」
さやは頷いてしまった。
その瞬間男は高笑いして、姿を消してた。
「待って…いや、やめて!!待って」
さやは大きな声を出してやめるよう頼んだ。
「ちょっと大きな声は出さないで…」
看護師の注意も耳に入らず、さやは泣きながら走った。
(弘がもっと嫌な子だったら良かった。嫌な子なら)
子供の頃を思い出すさや。
手術室の前まで来たさやは再度大きな声を出す。
「だめ。弘の足を治して。お願い。お願いだから。何でもするから」
泣きながら頼むさやの元に男は現れた。
「良いだろう。叶えよう。お前は俺のものだ」
(”契約は違えられる事はない”私はソレに囚われてしまった)
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来世は君のもの【第1話】の感想
さやさんの過去の魂があの男と、契約を結んでいたってことですよね。
少し複雑で出だしは読みずらいですね。
弘さんに嫌な所ないってどんだけ良い子なんですかね。
母親の事もさやさんにフォローしてましたし…。
あんな弟いたら嫌になるかもしれませんが、子供の頃の記憶って残ってるものですね。
あの母親はないですね。
自分の実の子供の扱いと義理の子供の扱いで違いすぎます。
娘が事故に遭ってれば…ってどんな母親ですか!!
はっきり言ってムカつきます。
あの母親が事故に遭えば良かったんですよ!
男と契約をしてしまったさやさん。
今後どのように展開していくのか、続きが気になります!
まとめ
以上「来世は君のもの」のネタバレをご紹介しました。
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