デブスの魔法【第1話】のネタバレ・感想!地下アイドルにハマった27歳喪女のお話

漫画「デブスの魔法」は北上祐帆先生の作品です。

主人公の鈴木寿は怠け者なデブス。

美人な妹に昔からコンプレックスを抱いていた。

ある時、勤務先の同僚に誘われ、地下アイドルグループ『すてねこボーイズ』のライブに行くことに。

そこで自分と同等のデブス追っかけ軍団に近親感を覚え、メンバーの笑顔に骨抜きになり、アイドル活動にはまってしまう。

しかし後日、麻保とメンバーの交際が発覚。

動揺する寿だが、自分にもチャンスがあるかもと期待して――?

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デブスの魔法【第1話】のあらすじ

――もしも魔法使いがいるならば

容姿端麗・学業優秀・性格は明るく友達も多い

大企業で働き高収入な、そんな女にさせてくれ――

 

主人公の鈴木寿(すずきことぶき・27歳)は、汚部屋で目を覚ました。

いつのか分からないペットボトルに口をつけるも中身が腐っていて、その辺に転がってたカップ麺の容器に吐き出す。

宝「お姉ちゃんおはよう」

汚部屋を出れば、1つ下の妹・宝(たから)と鉢合わせる。

寿がなりたい女というのは、まさに彼女のことだ。

宝「お姉ちゃんさぁ鼻毛とヒゲ生えてるよ。社会人なんだから化粧くらいしなよ」

化粧なんて必要ない。どうせ仕事は倉庫管理だし。

人と接しなくていい仕事だから、ひと月前にパートで入社したのだ。

寿(ウザいな。階段から落ちやがれ)

小うるさい妹に内心悪態をつく寿だが、自分が足を滑らせて階段から落っこちてしまう。

母「大丈夫?コトちゃん」

父「肉がクッションになってよかったな」

妹は100%美人な母親似。

自分は100%ブサイクな父親似…これが昔からのコンプレックスだった。

 

朝食の時間も、宝の小言は止まない。

宝「なんでご飯にマヨネーズかけるの!?」

寿「なんで?好きだから」

宝「マジやめな!」

寿「…私の禁句を教えてやろうか」

宝「何」

寿「いっぱいありすぎて言えない!」

デブ・ブス・根性なし・いいわけばっか・片づけろ・やせろ・無気力・暗い・他人のせいにするな…etc…

本当にいっぱいありすぎて、何から言えばいいか分からない。

母「いいじゃないの。私はコトちゃんが美味しそうに食べてくれて嬉しいわ」

父「姉妹なかよくしなさい」

宝「そうやってお姉ちゃんを甘やかすからダメなんだよ!

このままじゃこの人結婚できないよ、仕事はすぐ辞めちゃうし。

私は親がいなくなっても、お姉ちゃんの面倒みる気はないからね!」

宝の言い分は正しい。それだけにハートに突き刺さる。

1人立ちすればいいのだろうが、財産は5万円しかないから無理だ。

結婚なんてとうに諦めてる。

子供時代は男子から『ブッキー』『ブキミ』とからかわれ、女子の輪に入ることもできず、昔からボッチのいいとこなし。

どこに行っても居心地が悪くて、できることなら働きたくない。

ストレスMAXになったら1人カラオケで鬱憤を晴らす…それだけが楽しみ。

そんな寿に転機が訪れる。

デブスの魔法【第1話】のネタバレ

ある日の昼休み。

寿がいつも通り1人で昼食を摂っていると、同僚の麻保が「私も隣で食べていい?」と近付いてきた。

麻保は寿の趣味がカラオケだというのを切り出し、「音楽が好きならメンズ地下アイドルのライブに行かない?」とライブに誘ってくれた。

初めて遊びに誘われ、緊張と喜びで紅潮する寿。

断る理由なんてあろうはずもなく2つ返事で誘いに乗った。

寿(麻保さん…生まれて初めて…私にも友達ができたぁぁぁぁ)

寿はもう舞い上がってしまい、天どころか宇宙にも昇る気持ちだった。

 

――

 

本日『すてねこボーイズ』LIVE

B1スナック ジャスティス

PM8:00~ 入場料500円

 

会場はライブハウスかと思いきや、定休日のスナックだった。

麻保はずいぶんとパンクな恰好をしていて、職場でのイメージとはだいぶ違って見える。

会場に入ると、マネージャー兼社長の八角という女性が出迎えてくれた。

麻保「鈴木さーん、仲間を紹介するね」

そこには凄まじいメンバーが待ち構えていた。

リーダーのマリアを筆頭に、キャサリン、りりか、まなみ、ひな、かずこ…

麻保以外の6人ともが自分と同じくらいのデブスで、寿は何とも言えない近親感を感じた。

麻保「ライブ終わったらオフ会出る?」

寿「ぜぜぜ…ぜひっ(憧れの女子会!)」

八角「みなさん、このラインから前に出ないでくださいね。ライブを始めます」

 

観客8名だけのライブが始まった。

「「ニャンニャンニャン♪ニャンニャンニャン♪」」

音楽に合わせペンライトを振りかざす観客。

ステージ(?)でゴソゴソうごめく4つのダンボール。

そのダンボールから飛び出す、猫耳をつけた青年たち…

類「みんなおまたせ!ブチねこ担当リーダーの三日月類だよ」

倫太郎「茶トラ担当、可愛倫太郎だよ」

遊馬「黒ねこ担当、村雨遊馬だよ」

大輝「白ねこ担当、夢咲大輝だよ」

「「僕たち『すてねこボーイズ』、僕たちをひろって育ててくださーい」」

 

寿は一瞬でハマった。

特に目の前で歌っていた、白ねこ担当の大輝に強く惹かれた。

…実際のところ、冴えない男4人が「ひろってぇ~ひろってぇ~」と歌っている何ともむず痒い光景なのだが…

大いにフィルターのかかった寿視点では王子様のように輝いて見えた。

 

――

 

ライブはものの10分で終わり、早々に物販が始まった。

寿は3000円しか持ってなくて何も買えなかったが、サービスでもらったチェキ券で大輝との写真を撮ってもらった。

その後8人でオフ会に参加した。

マリアたちは、ドギマギする寿を「おもしろい」「ウブでかわいい」と迎え入れてくれた。

おもしろい…かわいい…ずっと人から言われたかった言葉だ。

ただ話してくれるだけでも嬉しいのに――寿は感極まって泣いてしまう。

そして大輝とのチェキを手に家路について…化粧品を拝借しようと、妹の部屋に忍び込んで怒られた。

宝はオシャレに目覚めたことを喜び、生え放題のムダ毛を整え、ボサボサの髪を切って、化粧品を恵んでくれた。

寿(たまに、妹はいいヤツだと思う)

 

――それから4日後。

 

すてねこボーイズ公式サイトを覗いてみると…黒ねこ担当・遊馬が除名処分になっていた。

麻保とアイドル活動を超えた交際が発覚したからだ。

匿名掲示板のスレッドには、遊馬と麻保への怨嗟が渦巻いている。

それを麻保本人にも話してみたが…彼女は『妬み・ひがみ・そねみ、それが女だよね』と冷笑した。

いわく、マリアたちはデブス以外のファンを排除してしまうというのだ。

麻保が以前ライブに連れていった女の子も、美人だからマリアたちに目を付けられ、耐えきれずにファンをやめてしまった。

 

麻保「私は気にしない、はじめから繋がる目的で通ってたから。

遊馬も半分彼女探しでアイドルやってたみたいだし、もうすてボなんて…

コトちゃんも大輝が好きなら繋がっちゃえばいいんだよ。

7人のうち大輝を応援してるのは、コトちゃんとりりかだけだし。

コトちゃんのほうが可愛いから勝てるよ」

 

――

 

『りりかだったら勝てるよ』

寿(大輝…私も大輝と繋がれたら…)

寿はなかなか寝付けず、布団の中で大輝とのチェキを眺めていた。

麻保の言葉と、大輝と結ばれる妄想が頭から離れない。

――ちょっと私きれいになったから、りりかに勝てるかも。

『勝てるよ』

その夜…寿は、りりかを倒す夢を見た。(ボクシングで)

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デブスの魔法【第1話】の感想

冒頭から面白すぎて、お腹がよじれそうになりました…!

これだけ妹との顔面格差があっては、卑屈になるのも無理はないんじゃあ?

確かに主人公はどうしようもない人間なんですが、根が素直で憎めないです。

宝もめちゃくちゃ気が強いけど、オシャレに目覚めた寿をアシストしてくれて、根はいい子なんだろうなぁと思います。

喜怒哀楽に不平不満、興奮、感動、恍惚…一挙一動に気持ちが表現されてて、どのキャラクターも感情豊かでカワイイですね。

本作は「ストーリーな女たちブラック」で掲載されています。

新堂冬樹先生の小説「誰よりもつよく抱きしめて」のコミカライズ版や、同じく美醜を題材にした「デブスの魔法」もあり、お得に沢山のマンガを読むことができますよ!

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まとめ

以上、デブスの魔法【第1話】のネタバレを紹介しました。

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