沖田さんの父の葬儀の日。
この日は、彼女にとって最も長い一日となります。
悪天候に見舞われたり、久しぶりに訪れた父の家で色々なことを思い起こしてしまったり。
さて、沖田さんの久しぶりの父との対面で、どんな気持ちを抱くのか。
父の孤独死をリアルに描く、ハードフルエッセイ、始まります。
それでは、どうぞ。
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父よ、あなたは…【第4話】のあらすじ
父が孤独死をして、私にとっては葬儀の日まであっという間だった。
父の様子も見ていないし、実家の様子がどうだったかもわからない。
母や弟から聞くところによると、かなり酷い状態なのは推察することは出来たが。
今回は、葬儀の日の話。
この日は、私にとって人生で最も長い一日となる。
父よ、あなたは…【第4話】のネタバレ
2017年11月19日。
車で魚津に向かうも、、新潟でいきなり悪天候になってしまう。
季節外れの猛吹雪に、父が私をあの世に道連れにしようとしているのではと、戦々恐々としてしまった。
富山県に入った途端、先ほどまでの大荒れはピタリとやんだので、もしかしたら、本当に呼ばれてたのかもしれないと思った。
真相は闇の中だ。
しばらくすると弟のマサから、家族が集まるまで時間があるからその前に家に来てくれというメッセージが届いた。
もう入る機会もないだろうし、せっかくだから家を見ていった方がいいだろうと考えた私は、実家の方に車を走らせた。
13時半に実家に到着した。
マサは生気がぬかれたような顔をしており、かなり心配になった。
マサの様子から、実家の中が想像を絶するようなえげつない環境になっていることを読み取りながら、私は足を踏み入れたのであった。
勝手口には物心ついたときから業務用冷蔵庫がある。
当時200万円で購入したと父が言っていた。
そんな立派な冷蔵庫も、いつのまにか靴箱と化していた。
確認してみると1階の電気が止まっており、どうやって暮らしていたのかと、入り口だけで面食らってしまった。
おばがオロオロしながら奥から現れて、私にタカシさんはと聞いた。
おばはボケているので、状況をうまく呑み込めていないようだ。
伝わるとは思えなかったので、タカシさん死んでたね~と、適当に返事をする。
私は昔からこの人のことが好きではなかったけれど、自分の弟が死んでることが分かった時もずっとなすすべもなく一緒に住んでいるしかなかったかと思うと、不憫で仕方なかった。
父が生活していた2階はもっと悲惨だった。
昔ここで食事していたのが信じられないほどに、廃墟化していたのだ。
「おい、あれ見てみ」
と、マサがTVの下にある、目立つ青いポーチを指さした。
へそくりかと思い、何かみっちり入っているそのポーチをわくわくしながら開けてみると、中から特大バイブレーターが。
周りのもエロDVDがたくさん。
マサは父のすごさを共有するつもりで教えてくれたみたいだが、こんなの知りたくはなかった。
ギャーギャ―やっていると、携帯の着信音が聞こえた。
充電された父の携帯が鳴っていた。
表示された名前は先祖。
誰がかけてきたのか全く予想がつかず、マサに丸投げした。
「あ…もしもし?タカシの息子ですけど…」
マサによると、先祖とは父方の親戚の1人で、どこで葬式すべきかを教えてくれたそうだ。
隣町に世話になっている寺があるから、そこのセレモニーセンターで葬式した方がいいらしいとのことだった。
とりあえず、今の予定していたセレモニーセンターに全員集合させて、夕方に全員で隣町に移動することにした。
とりあえず14時に、予定していたセレモニーセンターに着く。
6畳ほどの小さな安置所で、一時的だからと雑に置かれていた父とついに対面した。
「お前の父ちゃんこれだけで顔でかいってわかるなー」
彼氏の桜壱さんが言う。
マンガで書くために、資料用の写メをとろうと、顔にかかっている顔かけを取った。
そこにあったのは、カバの死体っぽいものだった。
しかし父とは到底思えないカバの死体をよく見てみると、所々に父の面影が残っており、これは父なんだと思った。
ふと桜壱さんが、これはもう生き返らないねえとつぶやいて、そのときやっと本当に亡くなったんだなと感じた。
そして、ようやく父に向って、最初で最後の報告をした。
「紹介するよ、この人桜壱さん 私のダンナだよ」
父よ、あなたは…【第4話】の感想
いかがだったでしょうか。
4話では沖田さんが父の死を受け入れる様子が、一話丸々使って表されています。
それだけ沖田さんが父の死を受け入れるのに、時間を要したのでしょうね。
離れたところで、いつの間にか父が死んでしまっていたなんて、なかなか信じられるものではないでしょうね。
悲しい話です。
皆さんは、本当にこんなことにならないように、後悔がないよう、しっかり親とコミュニケーションは取っておきましょうね。
私も頑張りますので(笑)
それでは、ここまでご覧くださってありがとうございました。
次回の記事でお会いしましょう。
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