声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【41話】のネタバレ・感想!最下層遊郭に堕ちたサヨリ

漫画「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」は安武わたる先生の作品です。

 

☆前回のあらすじ☆
若水本人から駆け落ちの話を聞いたことで、チヌと若水の距離は一挙に近くなった。

一方で後藤田には、名士から縁談が舞い込んできた。
チヌはこの噂を聞いて「後藤田が結婚しても、自分は彼をお客として迎え体を開くのだろうか」と思い悩む。

ある日、藤富に呼ばれ若水から身請けの話を聞かされる。
だがチヌは「姉の安否を確かめるまで女郎をやめるわけにはいかない」と言い断った。

一方、『お香』もといサヨリは烏川新地にいた。
やつれた姿に虚ろな目をして、場末の遊郭で客をとっていた。

 

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【41話】のあらすじ・ネタバレ・感想

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【41話】のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!

声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【41話】のあらすじ

サヨリは高級妾から最下層遊女に堕ちた。
鬼追い(中絶)をしくじって『持ちもの』が緩くなってしまい、ダンナに捨てられたのだ。

サヨリはやつれてなお美しい容姿と、上品な立ち振る舞いで男たちの人気を集めた。
柳という客はサヨリから放っておけない何かを感じ、差し入れをしたりして何かと気遣った。

一方で、妓たちの妬みを買った。
ある日、サヨリが柳からの差し入れを食べていると、妓に絡まれお茶に痰を吐かれた。
しかしサヨリは痰入り茶を飲み干し、据わった目をしてひたすらに食べ続ける。

 

妓「なんやの…こいつ、いかれとるんか!?」
サヨリ(ああやかまし。うち、いつまでこげな所おるんやろ)

 

サヨリはこのくだらない環境に心底うんざりし、瀬島の迎えを心待ちにしていた。

蒔絵の櫛、金銀珊瑚のかんざし、翡翠の指輪――
山ほどあった飾り物は、いつの間にかなくなってしまった。
着物だって着たきりの1枚しかない。
襦袢も半襟も手ぬぐいも今持ってる1枚だけ。

 

サヨリ(まぁええか。瀬島さんが来てくれはったら、またええお宅に入れて、ぜぇんぶ取り戻せるわ)

 

声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【41話】のネタバレ

東陽楼にて

今日もチヌは客を取る。
客に舐め回された体が気持ち悪くて、火の落ちた冷たい風呂でゴシゴシ洗った。
悲しくてたまらなくなって号泣し、おクマに心配された。
若水への恋心を自覚するようになったチヌは、好きでもない男に体を開くのがたまらなく嫌になっていた。

 

ある日、若水がスイカを差し入れしてくれた。
甘いスイカに舌鼓を打つ東陽楼の一同だが、気づけばネズミがお相伴にあずかっていて大騒ぎ。
さらにネズミを狙っておヒィが大暴れして、お盆をひっくり返し、若水の服を果汁で汚してしまう。

服を洗濯している間、若水には浴衣に着替えて待っててもらうことになった。
お手製の浴衣を着てもらい、嬉しさ半分、恥ずかしさ半分で赤面するチヌ。
若水は遅くまで読書をしていたらしく、横になってまどろんでいた。
横になる若水に団扇を扇ぎ、穏やかな時間を過ごす――チヌは、それだけで胸が痛くなるほど幸せだった。

 

――

 

烏川新地にて
柳はサヨリを抱いている途中、異臭を感じた。
サヨリはそれに構わず柳の股間に顔を埋め、舌を絡める。

 

お香「うちん気持ちが高まると、ええ香りがするんやて。うちん体ん奥から…そいで『お香』と名付けてくれたんや…うふふふふ…っ」

 

柳「--オバちゃん…お香よう」
婆さん「なんや、小便臭うでもしたかえ」

 

店主の婆さんは、サヨリの粗相を聞いても別に驚かなかった。
鬼追いを仕損じたため体が傷ついて、どうかすると尿が漏れてしまうのだ。

 

婆さん「『お香』どころか『お臭ぇ』とは、ちぃと計算違いやったわ。もっとひどうなったら、よそへ転売しちゃるかねぇ」

 

『お香』の行く末を憂い、沈んだ気持ちで帰路に就く柳。

 

男「バァさん、お香頼むわっ」
お香「あぁん田頭さぁん、待っとったわぁ…!」

 

ふと振り返ると、別の客にしなだれかかる『お香』の姿があった。

 

――

 

ある日、八津にて女の競りが行われた。
そこには瀬島の姿もあった。

どの女も凡庸で、瀬島のお眼鏡に叶う者はいない。
瀬島は落胆しつつ、以前ここで買った上玉――サヨリのことを思い出していた。

 

瀬島(またあれぐれぇの女に会いてぇもんやが。もう4~5年は稼げると見込んだが…惜しいことしたな…)
???「瀬島さん!」

 

『お香』を惜しみながら帰ろうとすると、強面の男に呼び止められた。

 

八木「ぶしつけにお呼び止めしてすんません。東陽楼の番頭の八木と申します、差し支えございませんでしたら、うちん見世までご足労願えませんでしょうか」
瀬島「ほう…?こげん流れの女衒に何のご用でっしゃろ」

 

東陽楼のような高級店は、素性のしっかりした馴染みの女衒がいるだろうに。
訝る瀬島だが好奇心が勝り、八木についていくことにした。

 

藤富「ご足労ありがてぇこって、楼主の藤富ですわ」

 

東陽楼に着くと楼主直々に迎え、盛大なもてなしを受けた。
三味線を弾くお職・巴は、一見して冷たいが血は熱い。
その血をたぎらせてやりたい…という欲を掻き立てる、そそる女だ。

他の妓も粒よりばかり。
だが、その中に1人だけ毛色の違うのがいた。
凡庸な容姿。クセ毛の洗い髪。キッとこちらを睨む妓――
彼女こそが『お香』の妹。『千鳥太夫』こと安藤チヌだった。

 

若水「瀬島さん。ずっと捜していたのに、まさか地元であっさりお会いできるとは…こんなこともあるんですね」

 

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【41話】の感想

周囲の人に恵まれて助かったチヌと、その美しさゆえに不幸を呼び寄せ堕ちていくサヨリの対比が何とも言えません。
序盤はサヨリが最高級、チヌが最底辺だったのに対して、いまは逆なんですよね。

しかもサヨリはアソコの締まりが悪くなって高級妾として身を立てることができなくなり、
瀬島を待ちわびながら最下層遊郭で体を売るマシーンと化してしまい…身も心も壊れてます。

いずれ姉妹は再会するんでしょうが、この状態でサヨリはどう反応するんでしょう。
回想で出てくるのは瀬島のことばかりでチヌのことは思い出してもいないし、興味を失ってるのかもしれませんね…。

個人的に柳はんとか後藤田みたいな、気前が良くて心根のやさしい人が好きです。
サブキャラではありますが、彼らにも幸せになってほしいです。

まとめ

以上、「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【41話】」のネタバレを紹介しました。

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