漫画「金瓶梅」は竹崎真実先生の作品です。
夫を亡き者にし、薬商の資産家・西門慶の第5夫人となった藩金蓮。
旦那様の寵愛を巡って他の夫人たちと、はたまた夫人の座を狙う女たちと熾烈なバトルを繰り広げるドロドロの愛憎ストーリー!
★前回のあらすじ★
呉月娘の兄であり千戸(警察官)の慈生は、月娘に似た女性・澄清を娶った。
それと同時に、若い女性を狙った連続猟奇事件に頭を悩ませていた。
澄清は「心が動くと詩を書きたくなる」癖があるが、彼女の詩は被害者たちの惨状と酷似している。
念入りな調査のうえ証拠を突き付けると、澄清はあっさりと白状した。
妻の正体を知っても「一緒に罪を償おう」と更生を願う慈生。
澄清は彼の目の前で、舌を噛んで自害してしまう。
冥界公主…もとい澄清の詩は内密に処分された。
彼女の中に芽生えた愛も、新たな命も、『六花の会』の5人だけが知るところとなった。
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目次
金瓶梅 まんがグリム童話【8月号】のあらすじ・ネタバレ・感想
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金瓶梅のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!
金瓶梅 まんがグリム童話【8月号】のあらすじ
金蓮たちは、いつもどおり四阿に集まっておしゃべりをしていた。
己のセンスのなさを理由に『六花の会』をやめたがる金蓮と雪娥。
それを引き留め、2人の詩の良いところを熱弁する玉楼。
嬌児は別に『六花の会』について不満はなかった。
詩なんか李白のをパクればいいし、会費もタダ…暇潰しにはもってこいだ。
ちなみに次のお題は『私の好きなもの』。
嬌児の好きなものは、もちろんおカネ。
嬌児「『頭を上げて銀子を望み、頭を低れて銀子を思う』…イイ感じのパクりだわ。今回はこれでいこう」
???「――もう嬌児姐さん。相変わらずおカネのことばっかり」
嬌児(この声は――)
桂姐「お久しぶりでぇす、桂姐でぇす」
嬌児を訪ねた桂姐は、相変わらずキャピキャピした笑顔で言った。
桂姐「お片付けに困ってませんか?みんなキレイにしちゃいますぅ~」
金瓶梅 まんがグリム童話【8月号】のネタバレ
訝る嬌児だがあまりに桂姐が食い下がるので、とりあえず嬌児の使用人・夏花をあたった。
ものを捨てられない性分のようで、彼女の部屋はなかなかの汚部屋だ。
桂姐「幾春尼さま直伝の奥義を使えば大丈夫ですわ!」
部屋にあるものを片っ端から捨てまくった。早い話が断捨離だ。
はじめは戸惑っていた夏花もノリノリで捨てまくっている。
桂姐「捨てましょう、さわやかな明日のために」
夏花「捨てましょう、私が輝くために」
いらないものを捨てるのってものすごく快感!
捨てたものは全部お寺へ喜捨して、功徳も積めてとってもお得なんです☆
…とかなんとか、桂姐は断捨離のすばらしさを説いた。
呆れ顔で聞いていた嬌児だが、これを利用したカネ儲けを閃いた。
嬌児「分かったわ桂姐、大奥様にも勧めるわ!これを機に西門家をキレイにしましょう」
桂姐「お任せください!がんばりますぅ~」
――
嬌児のすすめもあり、西門家にて桂姐プロデュース断捨離計画が始まった。
まずは嬌児から。
嬌児「ちょっと…それはまだ袖を通してない上着よ!!」
桂姐「もう何年もタンスの肥やしでしょ?これも姐さんには派手!!こっちも流行遅れ、捨てましょう」
その場は勢いに押され好きにさせておいたが、桂姐が去った後、物置に置いた捨てたものをこっそり回収した。
嬌児(そんなにホイホイ捨てられるわけないでしょ。こっそり取り戻しておかなきゃ)
隣の箱には先に済ませた月娘の着物があった。
さすが大奥様の召し物はいい品ばかり。質屋に持ってけば高値で売れそうだ。
嬌児(桂姐がみんなからバンバン捨てさせて、それをバレないように抜き取れば…私にはお宝がザクザク!)
――
その晩
桂姐は会場に急ぎ、幾春尼のセミナーに参加した。
幾春尼「皆さん元気に捨てていますか?気持ちよく捨てていますか?
捨てましょう。最も捨てた者が、最高に豊かな者なのです!
皆さんが捨てた物がこうして喜捨の台に積まれていきます。
もっと高く積みましょう。もっともっと捨てましょう!」
どう考えてもカルトなのだが、桂姐は疑うこともせずありがたいお言葉を聞いていた。
そしてこれからも、たくさんものを捨てようと意気込むのだった。
――
桂姐のお片付け作戦は続く。
雪娥の厨房には瓶がいっぱい。
保存食の試作をしたはいいけど、増えすぎていつ何を作ったのか忘れちゃって…
断捨離成功。ここまではいい。
玉楼の部屋には書物が山ほど。
苦労して集めた占い本を捨てるように言われ、玉楼は泣きながら拒否。
金蓮のタンスには飽きた服がたっぷり。
「新しいのを旦那様におねだりするの楽しみだわ」と言って気前よく捨てる金蓮だが、思い出の耳飾りを捨てるように言われてブチ切れ。
桂姐をビンタして追い返してしまう。
――
こうして桂姐は玉楼を泣かせ、金蓮を怒らせ、嬌児を大いに弱らせた。
桂姐「そんなに捨てるのがイヤかなぁ?嬌児姐さんは何を捨てるのが一番イヤ?」
嬌児「おカネよ。そういう桂姐は?」
桂姐「今の私は捨てられない物はないの。幾春尼さまの教え通りなんでも捨てちゃう」
嬌児「その『幾春尼』って誰?」
幾春尼はアヤシイ自己啓発セミナーの教祖で、桂姐いわく恩人だという。
廓が汚部屋と化し寝る場所もなく困っていたところ、幾春尼がやってきて「ものを捨てなさい」とアドバイスしてくれた。
その教えに従ってものを捨てたら本当に助かった――と、目を輝かせる桂姐。
当たり前だ。捨てればスペースが空くに決まっている。
嬌児は姪のバカさ加減に呆れ返った。
――
桂姐は今日も集会所へ向かう。
喜捨によりいっぱいになった供物は、次の集会でお焚き上げされるという。
幾春尼「あなたの叔母の李嬌児さんは、とても裕福だと聞いたのに銀子が供物台にありませんね。
嬌児さんは『おカネ』を捨てるのがイヤ――と言ってませんでしたか?」
桂姐「!その通りです」
幾春尼「お焚き上げに全財産をお持ちください。
そうすればあの世で財産を倍…それどころか無尽蔵に増やして差し上げましょう」
桂姐はこんなアホな話を鵜呑みにして、嬌児をお焚き上げに誘った。
もはや説教する気にもなれず、溜息を吐きながら承諾する嬌児。
嬌児の承諾を得て小躍りする桂姐。
桂姐が帰った後、嬌児は泣いた。
桂姐のおつむの軽さに涙が止まらなかった。
あの世でおカネが倍になるなんて…そんな話を信じるなんて…そこまでバカだと思わなかった。
金蓮「ちょっと!!嬌児姐さん!桂姐のことで文句があるんだけど」
嬌児「金蓮…」
金蓮「ど…どうかしたの?」
――
いよいよお焚き上げの日がやってきた。
嬌児は桂姐に連れられて、最前列で参加することになった。
銀子の代わりに紙銭を持参して。
幾春尼「あなた方が最後まで捨てられないと思い込んでいたもの――
実はそれこそが最も捨てるべきものなのです。今日は思い切って、それを捨ててごらんなさい」
『最後まで捨てられないもの』…それは、自分の『命』だ。
幾春尼「『命』を捨てましょう。私を信じていればできるはずですよ」
最前列にいた桂姐が、皆に手本を見せるよう祭壇に連れていかれる。
業火を目の前にした桂姐は青ざめ悲鳴を上げた。
桂姐「いやー!捨てるのはいいけど捨てられるのはいやー!助けて嬌児姐さん!!」
嬌児「幾春尼さま、桂姐と一緒に私の財産も燃やしてください‼どうぞあの世で倍に――」
幾春尼「!!おカネは燃やさなくていいの――…!?」
嬌児がばら撒いた紙銭が舞う。
火に炙られ発火する紙銭。
これを払おうとした幾春尼は足を滑らせ、燃え盛る炎に焼かれていった。
信者1「幾春尼さまが自らをお捨てに――」
信者2「なんと尊い御姿…」
信者たちは嬉々として炎に飛び込み、その命を捨てていく。
嬌児と桂姐は、会場からダッシュで逃げた。
息が切れて走れなくなるまで無我夢中で走った。
桂姐「嬌児姐さん…私騙されてたんですぅ…命を捨てろだなんて…そんなこと言われるなんて思っても――」
嬌児はべそをかく桂姐の両頬に、愛のビンタをかました。
嬌児「おカネを倍にしてやるなんて、ロクなもんじゃないのが相場でしょうが!!」
桂姐「ごめんなさい嬌児姐さん…私を捨てないでくれてありがとう…」
嬌児「ホントにあんたはバカな子ねぇ」
――今までのこと思い出したら、私があなたを捨てられないのが分かるはずだけど――
翌日
嬌児「ゆく春を惜しんで抱くおカネの温かさよ 厳しい冬を耐えて残るおカネのありがたさよ」
玉楼「今回はパクリではないんですね。最高に心のこもった詩でした」
金蓮「嬌児姐さんはホントにおカネが好きなのねぇ」
『六花の会』で詩を嗜む夫人たち。そして金蓮の頭には新品の髪飾り。
桂姐の相談料として嬌児に買ってもらったのは、みんなには内緒だ。
――
幾春尼がヘマをこいて命を落とした。
セミナーを主催していた老婆は、ベールの向こうにいる人物にことの経過を説明した。
???「まぁ…相変わらず嬌児さんは、おカネが好きなのね」
金瓶梅 まんがグリム童話【7月号】の感想
マザコン祥明ちゃん、潔癖症の干しエイ夫人、育児放棄の菊軒&功二児、サイコ澄清、謎のカルト教団(new)
どケチでカネに汚いけど、情に厚い嬌児姐さんが素敵でした。
桂姐も連載当初の金蓮に呪いをかけてた頃とは随分キャラ変わりましたね。
金蓮を呪う悪女から、こんなおバカギャルになろうとは…
あと最後に出てきた黒幕(?)って、瓶児でしょうか。
金蓮にやっつけられてバイバイキーンしたものの、地獄を見て逞しくなって再登場…?
なんにしてもまた金蓮と対決して、あのお花畑っぷりで笑わせてほしいです!
まだ読んでない方は、ぜひご覧になってください!
まとめ
以上、金瓶梅 まんがグリム童話【8月号】のネタバレを紹介しました。
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