父よ、あなたは…【第5話】ネタバレ・感想!赤いやねの家

前回、ついに父と対面し、父の死を受け入れることが出来た沖田さん。

彼女の長い長い一日はまだ終わらない。

これから、どんなことが起こるのか…

ご期待ください。

それでは、どうぞ。

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父よ、あなたは…【第5話】のあらすじ

2017年11月19日.

私は17年ぶりに父と対面した。

そのときにダンナを紹介して、結婚を報告することが出来た。

こんな形で報告することになるとは思わなかったが、ちゃんとできたし自分の中では満足だった。

そうやって自分と父との無言の会話をしているときに、弟のマサと家族が入ってきた。

甥と姪にゾンビのような今の父の顔を見せるかどうか…悩む。

父よ、あなたは…【第5話】のネタバレ

甥と姪の3人は生前の父に一度もあったことがない。

つまりこれが初対面になる。

今の父の顔は正直ゾンビのような状態で、子供の情操教育に良くないのではと思ってしまった。

マサと小声で作戦会議をして、結局子供たちにも父の顔を見せることにした。

一応、子供たちにウォーキング・デッドか好きか確認をしてみた。

どうも子供たちは怖い話は3人とも大好きだったらしいので、大丈夫かなと思いながら父の顔かけを取った。

子供たちはやはりショックだったようなので、怖がらないように自分から顔を触ってフォローする。

つられて触る子供たちは、無邪気に質問してくる。

「なんで目あかないのー?」

「なんで舌黒いのー?」

死んでるからと答えながら、なんとかなったとほっと胸をなでおろした。

しかし、いきなり子供の一人が泣きだして、父をかわいそうと言った。

父を怖いでも気持ち悪いでもなく、かわいそうといったのが、私にはわからず、小首をかしげてしまった。

泣いてる子を慰めて、父に合唱コンクールの歌を披露したいと言い、父を囲って歌い始めた。

甥たちが歌う赤いやねの家は父と家族だった思い出を引き出してくれた。

 

義妹のアキナさんと弟のブタローが到着した。

そのときブタローからあの青汁にまつわる衝撃の事実を聞かされた。

ブタロー曰く、父は電話してもらうために青汁をわざわざ会社に送り付けたようだ。

電話が来るのを楽しみに待っていたという。

私の性格上、天地がひっくり返ってもありえなかったけど、もし一週間後に死ぬってわかっていたら。

声ぐらい聞かせてあげようって思ったのかもしれない。

なんて、思い悩んでも仕方がないことが、ぐるぐると頭を回っていた。

 

その後、マサと相談してブタローに死亡推定時刻のことを話すことにした。

彼はがもし朝電話がかかってきたときに救急車を呼んでいたら、助かっていたのかもしれないという事実を伝えることにした。

これを聞いたらブタローはショックを受けてしまうかもしれないと思ったが、言っておいた方がいいことだろうと判断した。

こっちは言いにくいことを言っているつもりだったのに、当の本人であるブタローはけろっとしていた。

少しは理解したとは思うけれど…

 

来ないと言っていた母がやってきた。

最後だからということで、怖いけどやってきたそうだ。

そうやって父のまわりにみんなが集まって話しているのをぼんやりと眺めながら、私は思っていた。

父がブタローに電話しなかったら、ここに居ないしあのまま朽ちていた。

ブタローがいたから今、父のまわりに再び家族が集まり、最後のお別れをしているし葬式も挙げられる。

父は、だから死ぬ定めだったんだと。

そう思っていた。

父よ、あなたは…【第5話】の感想

いかがだったでしょうか。

ブタローが朝電話を受けて、8時間以内に電話をかけていたら。

青汁が届いたときに、ちゃんと電話をしていたら。

そんな風に初めの方は、たらればの話がぐるぐるあたまをめぐっていた沖田さんでしたが、最後にはこれは運命だったんだなと受け入れることが出来たのでした。

確かに、父の死はもしかしたら避けられたものかもしれません。

しかし、孤独だった父のまわりに今こうやって親戚や子供たちが集まっているのは、喜ばしいことなのかもしれませんね。

最後の最後に救急車ではなくブタローに電話をかけたのが、幸せな葬式を上げるために必須だったのかも。

私もこの話をみて、あの時こうしておけばとか、なんでこうしなかったのかという感想を抱く前に、こうしなかったから今が幸せだという考えを持てるようになりたいと思いました。

さて、今回の話で父の死だけでなく、父が死ぬ定めにあり、そして今父が死んだおかげで家族が集まり、葬式をちゃんとあげられるという前向きな気持ちを抱けた沖田さん。

果たして、いざ葬式が始まると次はどんな感情を抱くのか。

次のお話が楽しみですね。

ここまでご覧くださってありがとうございました。

それでは、次回の記事でお会いしましょう。

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