天使の腐臭【第29話】のネタバレ・感想!いつか、みんな殺せたらいいな

漫画「天使の腐臭」は長崎さゆり先生の作品です。

母・美代子にネグレクトされて育った杏奈は山に捨てられ、医師・近藤修介に保護される。
別人格『春奈』として目覚め、広い世界を知るため近藤と旅行に出かける計画を立てる。

その直前、母の愛人・怜二が近藤の財産を狙うとともに春奈の口封じを計画。

近藤は春奈を救って絶命。目覚めた春奈は更なる別人格『麗奈』に。
怜二は近藤の財産3億を入手し、ヤクザのボス代理として権力を握るようになっていた。

組長のカン違いから、莫大な財産をゲットするチャンスに恵まれた怜二と美代子。
しかし作戦会議中に、組長が息を引き取ってしまい――!?

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天使の腐臭【第29話】のあらすじ・ネタバレ・感想

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天使の腐臭【第29話】のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!

天使の腐臭【第29話】のあらすじ

病室へ向かう怜二は、組長をどう始末すべきか考えていた。
あんな状態でも影響力は絶大だ。いま死んでもらっては困る。

なら喋れなくしてしまえばいい。
手足も動かせない肉人形にしてしまえば――

 

美代子は、寝息を立てる組長の傍で考えあぐねていた。
『怜二は俺の子かもしれない』
『財産を譲るから、怜二と結婚してお腹の子と暮らせ』

組長はそう言うが、お腹の子は怜二の子供ではないし、そもそも彼は自分と結婚する気なんてないし。
だいたい怜二は日本人だ。国籍からしてあり得ないのでは…?

 

怜二「話がある。ちょっと来てくれ」
美代子「あたしも、あんたに聞きたいことがあるわ」

「ここじゃちょっと…」と組長を残して病室を出る2人。

怜二は、組の解散は何としても避けたかった。
闇医者を買収して組長の発話能力を奪うのは易い。

しかし女は情に流されやすい、いま一番の邪魔者は美代子なのだ。
場合によっては彼女を消すことも考えていた。

天使の腐臭【第29話】のネタバレ

怜二の車の中で煙草をふかす2人。
美代子は「パパ(組長)は怜二が自分の子だと言っている」と、病室で組長から聞いた話を伝えた。

怜二(まさか、あいつが?)

俺が殺したアイツが、組長の息子?
親友ヅラして、いづみを死なせたクソ野郎の。
とんだ巡り合わせだ。しかも俺を息子と思い込んで、財産を譲るだなんて――

 

狂った笑い声を上げる怜二に、美代子は更に続ける。

美代子「パパね、あたしにあんたと結婚しろって言ったの。そしたら2人に財産を譲るって」
怜二「お前と?なぜだ」
美代子「お腹に子供がいるの。パパはあんたの子供だって思ってる」

 

予想通り「ふざけるな、俺の子供でもないのに」と怜二は結婚を拒否した。
が、美代子は意外に賢かった。

怜二が組長の子でないことは調べれば分かることだし、お互いに黙っているのが賢明だ。
それに呼び出されたことは主治医にラインしてあるから、ここで自分を始末しようなんて考えない方がいい。

美代子「それにあんた女いるんでしょ。あたしとパパの財産分け合って、別々に幸せになればいいじゃん」

お腹の子は堕胎して「流産した」って言えばいい。
怜二が美代子の提案に感心したその時――美代子のスマホに通知が入る。
「組長が亡くなった」と。

――

福山いづみは、見知らぬ訪問者に怯えていた。

1度目、ドアスコープ越しに見た男性(徳波刑事)は知らない顔だ。
2度目の訪問は「美華」と名乗る女性だった。

怜二の許可なく応対するわけにはいかない…いづみはドアを開けず、ただ黙ってやり過ごすことしかできなかった。

 

徳波刑事は、レイジの身元を追って、彼が出入りしている(いづみが軟禁されている)アパートを突き止めた。
インターホンを鳴らしても反応はないが…誰かが居るのは確かだ。

ふと顔を上げると、女性(美華)が例のアパートを訪問しているところを目撃した。
呼びかけても反応がなかったらしく、諦めてタクシーに乗り込んでいったが…徳波は彼女を探ってみることにした。

 

政の妻・美華は、怜二への接触をはかっていた。
石橋怜二の来歴は興信所で調査済みだ。
あれきり美華のマンションにも来ないで、こうして出向いても何の反応もない…夫の無念を晴らすために、何とか接近しなくては。

――

組長の亡骸に縋りつき、号泣する美代子。
「いま親っさんに死なれるのは困る」と、闇医者を買収しようとする怜二。
闇医者は「死人は生き返らんよ」「お家騒動は面倒だ」と断ったところで、怜二に頭を撃ち抜かれ絶命した。

怜二「…親っさんは、まだ死んでない。美代子、ふたりを始末するから手伝え」

 

~一方、小学校にて~

 

麗奈にはめられて高橋先生にフラれた山崎先生は、ここ数日出勤していなかった。
麗奈は、今度は山崎先生から庇ってくれたり、部活について奔走してくれた高橋先生に対して悪意を向け始める。

高橋「小林さん。部活の件、校長たちと話してOKになったから陸上部に入れるよ。今日から来るかい?」
麗奈「ありがとうございます。でも私、良江ちゃんと同じ合唱部に入ることにしました」
高橋「え?」

麗奈「がっかりした?」
高橋「あ、そんなことないよ。小林さんの好きなことをするのが一番いい」

麗奈「やっぱり陸上部に入ります」
高橋「え…いや、しかし」

麗奈「ダメですか?レナが入ったら」
高橋「そんなことないよ、歓迎するよ」

麗奈「じゃあ入らない」
高橋「 」

唖然とする高橋先生に天使のような笑顔を向け、下校していく麗奈。

 

――自分の言動でオロオロする高橋先生を、バカみたいだと思った。
ほかの男性教諭も、男子生徒も、自分を意識しているのが分かる。

 

麗奈(なんでだろう、踏みつぶしたくなる。
あたしに寄ってくる奴らは、ひどい目にあわせてやりたくなる)

 

男も、女も、嫌いだ。
怜二は死んだらしいが、ママ(美代子)はどこかで生きている。

麗奈(いつか、みんな殺せたらいいな)

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天使の腐臭【第29話】の感想

いよいよ組長が亡くなりましたが…涅槃の境地に達して、息子(と思い込んでる)・怜二の幸せを願いながら逝けた本人にとっては良かったのかな?

最後に少し、麗奈の行動原理が垣間見える回でした。
麗奈のために奔走していた高橋先生が不憫すぎる…

勉強も運動もできて、子供ながらに妖絶でミステリアス。
しかし常に他者への恨みを抱えており、自分になにがしかの感情を向ける相手を(それが厚意であっても)潰したくて仕方がない――
そんな麗奈の異常性というか、敵意を感じ取ったザキヤマ先生(出社拒否中)は本能的に『気持ちが悪い』と思ったんでしょうね。
わざわざ攻撃したばかりに陥れられてしまいましたが…

それにしても、杏奈のことなんて忘れて組長に取り入ってる怜二と美代子がムカつきます。
麗奈じゃないですが「いつか、こいつら死ねばいいな」と思ってしまいます。

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まとめ

以上、天使の腐臭【第29話】のネタバレを紹介しました。

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