センコウガール【第5巻】のネタバレ・感想!

漫画「センコウガール」は長井三郎先生の作品です。

七子(ななこ)が死んだ。

同時に生まれ変わったような姿で現れた美少女不登校児・如月民子(きさらぎたみこ)。

彼女に「名指し」された3人のクラスメイトは、民子の狂気の行動に追い詰められていくが…?

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センコウガール【第5巻】のあらすじ・ネタバレ・感想

センコウガールのあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!

センコウガール【第5巻】のあらすじ

テレビでは、民子が警察官をスコップで殴って逃走中と伝えています。

曜子は急いで部屋に戻るように促します。

部屋に戻り、聞きたいことがたくさんあったことを思い出しまた頭が痛みます。

布団に入り、部屋を暗くしてから民子は話し始めました。

 

民子「私、多分もうすぐ死んじゃうんだ。病気なの。」

曜子「はっ!?何その冗談・・・笑えないよ!」

民子「・・・冗談だったらよかったんだけどね。冗談みたいなことって普通にあるんだ。」

 

 

6月の初めごろ、ちょっと頭がいたくなって学校を休みました。

けれど次の日も次の日も頭がいたくなり、吐く事も多くなったのです。

お母さんは学校からの連絡で、7月頃学校へ行っていないことに気付き怒鳴り込んで来たかと思うと「仮病使って登校拒否なんてやめてよね!高校中退なんてみっともない!!」と言い残して出て行ってしまいました。

それから8月半ば頃には、目のかすみと手のしびれを感じて病院へ行った所、親を連れてくるように言われ、旅行準備で忙しいと愚痴をはくお母さんを連れていくことに。

そこでお母さんだけ呼ばれたかと思うと、慌てた様子で出て来たお母さんから衝撃的な言葉をかけられるのでした。

 

お母さん「大変よ!あんた死んじゃうんだって!!」

「頭の中に腫瘍があってね 症状が出にくい場所でもう大っきくなって広がってて、手術も難しくてやったとしても例え成功しても少しだけ余命が伸びるくらいで、あと1ヶ月くらいで死んじゃうんだって!!」

 

それから、お母さんは涙を流しながら民子を抱きしめました。

自分がもうすぐ死ぬと言われているのに、お母さんが自分のために泣いている、抱きしめてくれていることが嬉しくてなりません。

ずっとそばにいると言ってくれたことを嬉しく思いながら眠りに着いた民子でしたが、朝目が覚めると、安藤くんと台湾旅行に行ってくると置き手紙だけ残して、またいなくなってしまっていました。

 

 

民子「あのときのお母さんの涙なんだったのかな。どこか遠いところで起こった悲しいお話を見てる感じだったのかな。他人事を哀れんでるみたいだった。」

「なのに私はやっぱりお母さんの帰りを待ったの。8月末には必ず帰ってくる。それからはずっと一緒にいてくれる。」

「――でもそれは結局かなわなかった。」

 

センコウガール【第5巻】のネタバレ

8月31日、昼過ぎに七子から電話があり海で会った日。

七子と別れ、家に戻るとお母さんの靴があり、喜んで部屋にあがると、お母さんは安藤くんに首を絞め殺されていたのです。

 

安藤「やあお帰り民子ちゃん!!やっとふたりきりになれたね」

 

 

それから安藤くんは、旅行帰りに家に招いてくれたお母さんに民子に会いたかったと言ったら、ブチ切れて手が付けなくなり殺してしまったと説明しました。

母の相手をしていたのも、全ては“僕の女神”である民子に近づくためでした。

それから民子との出会いを安藤くんは楽しそうに話し始めたのです。

 

安藤「この女はヤバいイカレすぎてる!!こんな最悪な女は女神の母親に相応しくない!!」

「・・・僕と一緒に逃げよう」

「海外・・・イタリアがいい・・・」

「君と一緒にシチリアの海が見たい・・・」

「どうか導いてくれ 僕の・・・」

 

足元にすりついて来た安藤くんの頭を真上から刺し、それから何度も何度も刃物を付き刺し続けました。

 

民子「ばかあっっっ!!!」

「イカれててもヤバくてもっ私のお母さんなのっ!!」

「たったひとりしかいないのっ!!」

「まだ話したいこととかっ してあげたいこととかして欲しいこととか たくさんあったのにっ!!」

「あんたは あんたたちはなんでいっつもジャマするのおぉぉ!?」

 

それからひとしきり泣き続けた民子。

気付けば黒い箱の中にいたのです。

 

 

黒い箱の中で出口を探していた民子は、昔大切にしていたリリーちゃんとまる美ちゃんという人形に出会いました。

お母さんを失って、目前に迫る死に恐怖を感じた民子に、人形たちは欲しいものは何かと訊ねました。

そして民子は、死んでも怖くない人、死にたい人が、死ぬ時どんな顔をするのか見て死への恐怖心を減らしたいんだと答えました。

それから、自分を受け入れてくれる下心や打算の無いからっぽなものが欲しいとも・・・

 

真っ暗な箱の中に炎が灯り、曜子の顔が浮かんだのでした。

 

 

とにかく部屋を片付け、死体を隠し3日かけてすべて片付けました。

母の遺体は、花壇の中に埋めてその上から花を植えてあげました。

 

 

 

朝起きると曜子が泣いていました。

民子がもうすぐいなくなるんだと思うと、涙が止まらないけれど、これまで泣いたことがないからよくわからないで泣いていました。

それから曜子は一緒に逃げようと提案するのでした。

 

 

刑事達は船乗り場までたどり着いていました。

 

 

とにかく島から出ないとと船乗り場に急ぎますが、あちこちに刑事がいてどうにもなりません。

 

民子「死ぬまで牢獄に・・・閉じ込められるの・・・?」

「それとも病室に・・・閉じ込められる・・・?」

「どっちみち・・・曜子・・・と・・・ひきはなされる・・・」

 

地図を取りだした曜子は、西側にも漁港があるからとそこから漁師さんにお願いして船に乗せてもらおうと言って、小道を進み始めました。

走り逃げている途中、民子が鈍い声をあげてその場に屈みこみました。

 

民子「体力つかうんだ・・・すごく。もとめる・・・って・・・」

「・・・でもようこが・・・くれたから・・・わたしの・・・・・・ほしいもの・・・」

「・・・火が・・・き え る・・・」

曜子「駄目・・・・・・駄目だよ・・・」

 

そこへ刑事が民子を呼ぶ声が響き渡りました。

 

民子は持っていたナイフを曜子の首に当てると、曜子は民子に脅されて連れてこられただけだと主張し、関係ない子を巻き込みたくなければこないようにと声を荒げました。

 

二人は目を合わせ、港まで向かおうと心の中で唱えると、一斉に走り出しました。

けれど民子の身体は限界のようで、途中で座り込んでしまいました。

息も上がっています。

 

民子「ようこ・・・まきこんでほんとにごめんね・・・うちに・・・かえったら・・・おかあさんの・・・ごはん・・・たべて・・・」

「おかあさんと・・・はなして・・・」

曜子「・・・ムリだよ。そんな・・・」

民子「できるよ・・・だって・・・ふたりともいきてる・・・」

 

曜子は民子の手を取ると、一生懸命走りだしました。

そして民子は自分が求めていたのは、受け皿ではなかったと気づくのです。

 

民子(見つめると見つめ返してくれるまっすぐな澄んだ瞳。)

(手を握ると、握りかえしてくれるあったかい手。)

(想うと、想ってくれる人。)

 

しかし、刑事が銃を構えて民子の名を呼んだ瞬間、曜子のもとへ倒れかかるようにして民子は力尽きてしまいました。

 

 

このニュースは大きく取り上げられ、曜子も警察で話をすることになったのです。

息を切らしてやってきた母は何も言わなかったけれど、最後までずっとついていてくれました。

 

学校へ行く気になれず家に引きこもる日々が続きましたが、母も仕事へ行かず家にいてくれました。

そんな日々の中で曜子は少しずついろいろなことを“考え”はじめました。

幼い頃の民子の想像・・・民子の人生の一コマ一コマ・・・黒い箱のこと・・・

それから七子のこと、そして自分自身のこと。

 

 

英子は鏡を見るのを辞めてママにどうして整形をしてくれたのか訊ねました。

綺麗になって嬉しかったけれど、自分がママに否定された気がして悲しかったと素直な気持ちを伝えました。

ママは自分の辛い過去と、同じように苦しんでいる人を救いたいと思って美容外科医になったこと、英子のことも苦しみから救ってあげたかったことを話しました。

それから英子はもう整形はしないと宣言するのでした。

 

隼子はまた走り出す決意をして、父と母の本当の気持ちを知ることになりました。

 

 

母のご飯を食べながら、曜子はやはり何を話せばいいか分からずにいます。

けれど勇気を振り絞って、その気持ちを直接伝えてみることにしました。

すると、何から話そうかと母は目の前に座り、自分のことを話はじめたのでした。

孤児だったこと・・・

頭が悪く18で施設を出て働きだしてからもミスばかりしてしまっていたこと・・・

父と出会い曜子を身ごもったものの、実は妻子もちで母を置いていなくなってしまったこと・・・

気付いたら海で死のうと思っていたこと・・・

けれどそんな母を救ったのは、あたたかくて小さな曜子の手でした。

 

それから曜子と一緒に生きていくために“女”を使うしかなかったこと・・・

そんな自分に後ろめたさを感じて、曜子にはどう接していいか分からなかったこと・・・

謝る母に、曜子は首を横に振ると「いつも、・・・ごはん・・・・・・ありがとう・・」と伝えるのでした。

 

母「・・・けどちょっとホッとした。知らない間に、あんたいい友達と出会えてたんだね。」

曜子「うん。そうなの。」

 

曜子(もし、私が民子の光になれたのだとしたら、そのことが私の光でした。)

 

それから1ヶ月ぶりに学校に行くことにした曜子。

海に立ちより、両手でフレームを作り島の方をとらえると、何か光るものが見えます。

流れ星かな?と思い見ていると、曜子のフレームの中に民子の笑顔が浮かんだのでした。

 

センコウガール【第5巻】の感想

民子の過去を聞いて、これまで考える事から逃げていた曜子に変化が見られました。

曜子なりに一生懸命考え、生まれてはじめて涙を流したりもしていました。

一緒に逃げる決意をした二人でしたが、刑事たちに見つかってしまい、民子の炎も消え入る寸前のことろまできていました。

必死に曜子を庇うようにして、死の瞬間を迎えた民子。

それから民子に殺されかけた英子と隼子にも変化が見られました。

死にたいと嘆いていただけの2人が、自分自身や周りと向き合うことになったのは民子という存在のおかげでしょう。

曜子も話すきっかけとなり、これまで2人の間にあった溝が一気に埋まっていくのを感じました。

最初は復讐の恐ろしい話かと思っていましたが、親子や友情について考えさせられる作品でした。

 

 まとめ

以上、「センコウガール」のネタバレを紹介しました。

実際に絵も交えて読むとなお面白い作品です!

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