声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【40話】のネタバレ・感想!ついにサヨリの消息が!?

漫画「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~」は安武わたる先生の作品です。

明治後期、瀬戸内海の伊之島で生まれ育った活発な少女・チヌ。
母はなく、父親と、美しい姉・サヨリとともに暮らしていた。
ある時父が亡くなり、姉妹は人買いの競りにかけられる。
サヨリは高値で女衒に売られ、チヌは下層遊郭の「須賀屋」へ売られた。
紆余曲折あって、チヌは矢津で一番大きな見世「東陽楼」で「千鳥太夫」として働くことになり、そこで数々の出会いや経験を重ねるのだった。

 

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【40話】のあらすじ・ネタバレ・感想

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【40話】のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!

声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【40話】のあらすじ

七夕の夜
チヌは、若水から駆け落ちの話を聞いた。

 

若水と彼女・寿子は、お互いに一目惚れだった。
しかし、それは許されない恋だった。

寿子は男爵令嬢、若水家は高利貸。まず身分が違った。
それだけでなく若水家が、彼女の家を破滅に追いやったのだ。

ひとり生き残った寿子は遠縁の男爵家に引き取られて、養父の慰み者にされた。
それを知った若水は、彼女を連れて逃げて、2人で暮らした。
しかし執拗に捜索していた追手に見つかって…寿子は若水を庇い、帰らぬ人となった。

 

一緒に暮らしたのは2ヶ月もない。
出会ってから喪うまで、たった3ヶ月の恋だった。
若水には、追手につけられた傷だけが残った。
この騒動のせいで母が倒れたと聞いて、寿子のあとを追うこともできなかった。

あの日、自分が寿子を連れ出さなければ、今も彼女は生きていたかもしれない。
チヌは涙ながらに己を責める若水に接吻し、説き伏せた。

 

チヌ「寿子様が庇われたんでっしゃろ?そんお方は、若様に生きとってほしかったんや」
若水「チヌちゃん…ありがとう」

 

若水は神様ではなかった。
決して癒えない傷を持った、1人の人間だ。

 

チヌ(どないしょ…「神様」ん時よりずっと好きや)

声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【40話】のネタバレ

後藤田「さあさ新築祝いや、パーッとやってや!」

 

秋のイザコザで燃えてしまった後藤田の家は、立派に建て替えられた。
そして後藤田は、東陽楼の面々を招待して新築祝いを開いた。

後藤田の妹・朱鷺子の姿はなかった。
彼女は東京で看護の勉強をしているという。
ならず者に辱めを受けた彼女が、心の傷を乗り越え元気に過ごしていると知り安心するチヌ。

飲めや歌えやの宴の最中、客が訪れた。
富豪の老人が、女学校を出たばかりの孫娘を連れて。

 

女中「旦那様、大来様がお見えですわ」
後藤田「何!?」
藤富「大来――というと。県下で最大手の海運会社の…」

 

大来三左衛門。
天保生まれの老人で幕末の長州征伐に参加したと噂される実業家だ。
後藤田の手腕を気に入り、孫娘の婿にしたがっているらしい。

その噂を聞いたチヌは、なんだか後藤田が遠い存在に思えて寂しくなった。

 

――

 

女郎たちは今日も春を鬻ぐ。

 

チヌ(こんお方も、たしか奥様がいらした…)

 

後藤田の件以来、チヌは客の妻が気になって仕方なかった。
つとめて考えないようにはしているが、自分はお客の奥様を…同じ女性を泣かせているのだ。

果たして女を買う妻帯者は、一体どんな気持ちなのだろう。
それを客に問えば「後ろめたさがたまらんで」と笑う者もいれば、「男の甲斐性の証や」と言う者もいた。
ある客は「かかあの名なぞ出すな、気色わりい」と怒り狂い、チヌは客の機嫌を損ねたせいでトシさんに大目玉を喰らった。

 

チヌ(どこぞでサヨリ姉やんも、おんなし思いしとるんかもな)

 

落ち込み、膝を抱えながら考えるチヌ。
もし後藤田が妻を持っても、自分は今までと変わらずこの身を開くのだろう。
そうしないとカネを稼げないから。

 

チヌ(そうか…うちゃ己んためなら人が泣いてもかまわん、っちゅう人間なんやな…あさましいなぁ)

 

――

 

ある日チヌは、藤富に呼ばれた。
そこで若水から身請けの申し出を聞かされた。

身請けといっても、若水はチヌを縛るつもりはない。
お店を持たせてもいいし、学校に通ったり教師をつけて技術を身に着けるのもいい。
チヌが体を売らなくても生きていけるよう支援してくれるというのだ。

 

チヌ(女郎をやめられる…?カタギになれる…?)

 

本当なら願ってもない話ではあるが――チヌはこの話を、平身低頭断った。

 

チヌ「若様…おおきに…おおきに!!けど、お断りさせてくだせえ」
藤富「ハァ!?なんちゅう恩知らずなっ!こん罰当たりが!!」

 

藤富に叱られながらも、チヌは続けた。

自分には姉がいる。
父は自分のせいで、事故で亡くなった。
その後、姉妹は売られて離れ離れになった。

自分が姉の一生を狂わせてしまったのだ。
姉の安否を確かめるまで、女郎をやめるわけにいかない、と。

 

若水「そうだ…これ。もっとお姉さんの手がかりをつかめてから渡すつもりだったんだが」

 

若水は1枚の写真を出した。
まごう事なきサヨリの顔が写っていた。
会いたくてたまらない、たった1人の肉親が。

 

チヌ「わあぁぁぁッ!姉やん…姉やんっ!」

 

チヌは写真を手に取り号泣した。

 

――

 

烏川新地にて

罵声嬌声にまみれた掃き溜めに、サヨリはいた。
薄汚れた着物を纏い、痩せこけ虚ろな目をして、遊郭の座敷に鎮座していた。

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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【40話】の感想

・若様から明かされるカケオチ話
・後藤田に縁談!?
・若様からの身請け話を断るチヌ
・サヨリ再登場

サヨリ姉やん、生きてたけど…生きてたけど…目つきとかおかしいです。
精神状態は大丈夫なのでしょうか。
会うことでチヌの罪悪感が大きくなり、更に苦しみそうな感じもします。
再会してほしいような、ほしくないような。

そして今回から「怖い童話」から「まんがグリム童話」に連載変更になりましたが、もう色んなことが片付いてしまって大詰め感が漂ってるような。
終わるまでに栄太以外の生い立ち編も見たいなと思う次第であります。

まとめ

以上、「声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~【40話】」のネタバレを紹介しました。

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