漫画「金瓶梅」は竹崎真実先生の作品です。
夫を殺して、薬商の資産家、西門慶の第5夫人となった藩金蓮。
旦那様の寵愛を巡って他の夫人たちと、はたまた夫人の座を狙う女たちと熾烈なバトルを繰り広げるドロドロの愛憎ストーリー!
今回も周家に嫁いだ春梅が主役です。
日も射さない部屋に隔離され、誰からも話しかけられず育った幼児・美々(めいめい)。
彼女は春梅がいくら話しかけても、人形のように無反応だ。
これを知っても「しきたりだから…」と逃げ腰の菊軒。
怒った春梅は、菊軒に美々と同じ生活をするよう要求して――
数ページの試し読み程度であればいくつものサービスありますが、もっと読みたい方のために無料で漫画が読めるサービスを紹介します!
目次
金瓶梅 まんがグリム童話【4月号】のあらすじ・ネタバレ・感想
ネット上の広告でも見かけるので気になった方はご覧になって見てください。
金瓶梅のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!
金瓶梅 まんがグリム童話【4月号】のあらすじ
――美々が生まれた日
功二児が女児を産んだと知って于英は激高した。
疲弊した功二児を「役立たず」と責め、「お参りのときに西門家の毒気にあてられたせいだ」と西門家を恨みわめき散らした。
于英の命令で赤ん坊は富葉に預けられた。
人目につかないよう捨て置くのだという。
赤ん坊と引き離されたあとではあるが、菊軒は功二児のもとへ駆け付けてくれた。
彼は女児であったことを責めず、『美々』という名前を授けてくれた。
その後、功二児はこっそりと美々を捜した。
残飯と一緒に捨てられてはいないか。
どこかに埋められてはいないか。
そんなある日、敷地を歩いていると美々の声が聞こえた。
微かな期待を抱いて物陰から覗いてみると…女中たちはこんな会話をしていた。
「泣いてるわ、可哀想に…美々」
「だめよ、この子には話しかけても答えてもならないのよ。この子は西門家の気を受けた不浄の子なのよ」
金瓶梅 まんがグリム童話【4月号】のネタバレ
どんなに泣いても誰からも声をかけてもらえなかった美々は、いつしか要求することを諦め、人形のようになってしまったのだ。
功二児「ね、美々はかわいそうでしょ?(私はもっとかわいそうでしょ)」
春梅は許せなかった。
于英の暴挙を黙認し、我が子をこんなになるまで放っておいた菊軒のことが。
そして「菊軒に談判する」と言って、美々を連れ出して行った。
功二児は大いに戸惑った。
自分に同情してほしかっただけで、大ごとになるなんて思ってなかったのだ。
――
春梅は功二児母娘を連れて、自分の部屋に立てこもった。
外からは3姉妹の説得が聞こえてくる。
春梅は美々の髪を結い、澎々(ぽんぽん)を抱っこさせながら、扉越しに3姉妹に問うた。
春梅「あなたたちは美々のこと知ってたの?」
初葉「…いいえ、女児のことは富葉様の管轄でしたので」
春梅「今の美々を見てどう思う?なんとも思わないの?」
初葉「大奥様のなさることに私たちは何も言えません」
そこへ于英の命令を受けた人夫たちがやって来て、扉を壊し始めた。
于英はこういう人間なのだ。
なんでも力ずく。話し合おうという意思はまるでない。
菊軒「やめろ!!何をしている!!」
騒ぎが大きくなり、いよいよ菊軒が駆け付けた。
人払いをし、春梅に説明を求めると――見慣れない幼児がいた。
菊軒「…それは誰だ?」
春梅「(ハァ…やっぱり)もしやお会いするのは初めてですか?旦那様と功二児さんの娘、美々です」
菊軒「美々!!この子が…こんなに大きくなったのか」
春梅に言われるまま、美々を抱く菊軒。
慣れない手つきで我が子を抱き名前を呼ぶも、美々は何の反応も示さない。
春梅は、なぜ美々がこうなってしまったのか、美々が受けた仕打ちを話した。
春梅「周家では女児をこのように扱うのですか」
菊軒「…家内のことは正妻が取り仕切るもので、私が関与することでは」
春梅「もし私が女児を産んだら、同じ扱いをなさるんですか。私、旦那様の子供は怖くて産めません」
春梅は、なおも「しきたりが…」と逃げ腰の菊軒に呆れ返った。
春梅「美々と同じ生活を1週間でいいからなさってください。そのあとで『ウチのしきたり』と言えるか考えてください」
菊軒「お…おう!そこまでいうなら美々と同じ生活をしよう!!」
この男には想像力が足りないらしい。
美々がいかに不当な扱いを受けたか、分からせなくては…
かくして、菊軒の座敷牢体験が始まった。
――
美々の座敷牢にて
春梅「では、これから始めさせていただきます」
菊軒「うむ!…あ、春梅」
春梅はなにも答えず、菊軒を閉じ込め去っていく。
『周家では女児をこのように扱うのですか』
『菊軒、おまえの役目は守備の職に就いてこの血を守ることだ。おまえが考えねばならないのはそのことだけだ』
菊軒は寝台に転がり、春梅や父親の言葉を反芻し、思案した。
両親は何も言わなかったが…自分には姉妹がいたのだろうか?
戸が開き、夕餉が運ばれた。
「もう夕餉か」と話しかけるも、女中たちはそそくさと出ていってしまう。
1人で食べる粥は味気なかった。
でも、今まで通りになっただけ。
春梅が来るまでは、いつも1人で過ごしてきたのだ。
――
窓がないから昼夜も分からない。
誰とも話さないから刺激がない。
することがなく食欲も湧かない。
生きてる実感のない生活に、菊軒は徐々に憔悴していった。
食事を持ってきた女中たちに外の様子を訊くが、答えはない。
逃げ去っていく彼女らの背中を見つめ、美々が味わったであろう孤独と無力を噛みしめた。
『窓もない部屋に隔離されて
誰にも話しかけられず
なんの愛情もかけられずに育てられました
それがこの人形のような美々です』
ふいに涙がこぼれた。
自分は人として、美々にこんなにも酷いことをしたのだ――
――約束の1週間が過ぎて
春梅と功二児が菊軒を迎えに来た。
菊軒「春梅、すまなかった!!」
扉を開けると、土下座をして許しを請う菊軒がいた。
美々が受けた苦しみを思い知り、もう『しきたり』はいらないと言った。
菊軒「功二児、これからは美々と一緒に暮らそう。もう『しきたり』なんか守らなくていい」
こうして功二児母娘は一緒に住むことになり、春梅の隣の部屋を与えられて、『しきたり』はこれを機に改めることになった。
于英「みんな…西門家から来た小賢しい娘のせいよ」
しかし、面白くないのは于英だ。
初葉の報告を聞いて、ますます春梅への憎悪を滾らせていた。
金瓶梅 まんがグリム童話【4月号】の感想
澎々を撫でる美々に表情が戻りかけていて、希望を感じました。
これからは春梅が守ってくれて、たくさん楽しい体験をさせてくれるでしょうから、いい子に育ってほしいです!
しかし両親である菊軒も功二児も、この異常な環境に慣れ(諦め)て思考停止状態なんでしょうね。
「だってしきたりが…」「私ってかわいそう…」と被害者で居たがるのも、一種の自己防衛なんでしょうか。
頼りない菊軒をうまく転がし、干しエイとその手下たちと戦って…これからも春梅はダメダメ周家の膿を出すのに忙しくなりそうです。
そして、次回こそは正妻・于英のお母さんを見たいです。
本当に干しエイの母親ってどんな人なんでしょう、干物系の娘と違って汁気あふれる奔放熟女だったりしたら笑う。
まだ読んでない方は、ぜひご覧になってください!
まとめ
以上、金瓶梅 まんがグリム童話【4月号】のネタバレを紹介しました。
実際に絵も交えて読むとなお面白い作品なので、是非、下記の記事で紹介している「好きな漫画を無料で読む方法」からお試しください!
サービスの内容を細かく紹介しています。
コメントを残す