漫画「美醜の大地～復讐のために顔を捨てた女～」は藤森治見先生の作品です。
いじめによって家族を奪われた女・市村ハナが別人に生まれ変わり、地獄の復讐に身を投じる!!
綿貫は小石川菜穂子の正体を知ろうと、内海敏恵の元夫・池内と落ち合った。
そこで菜穂子が樺太にいた、という情報は突き止めた。
ところで此処・札幌には内海敏恵がうろついているはず…池内を長居させるのは危険かもしれない。
一方で敏恵は『新しい顔』を手に入れて…その狂気がさらに加速する！
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目次
美醜の大地～復讐のために顔を捨てた女～【32話】のあらすじ・ネタバレ・感想
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美醜の大地～復讐のために顔を捨てた女～【32話】のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください！
美醜の大地～復讐のために顔を捨てた女～【32話】のあらすじ
札幌にて
喫茶店でコーヒーを飲みながら、綿貫は小石川菜穂子について切り出した。
池内が小石川菜穂子と出会ったのは、組合の研修旅行の帰りだった。
空襲で何もかもを失ったという彼女を不憫に思い、住み込みで雇うことにした。
美しくて働き者で要領もよく、それでいて控えめな彼女に誰もが好感を持った。
ただ1人…若女将であった敏恵を除いて。
敏恵は菜穂子の人気を妬んで、きつく当たるようになった。
菜穂子に恋心を抱いていた池内は彼女を励ましていたが…火に油を注ぐ結果となり、いっそう敏恵の嫉妬心が燃え上がった。
とうとう敏恵は客の貴重品をくすねて、菜穂子に濡れ衣を着せようとした。
それが大勢の前でバレて、錯乱した敏恵は階段から転げ落ちて――
事件のあと敏恵とはすぐに離縁し、最後の情けに療養所へ送った。
落ち着いたら菜穂子を妻に迎えようと考えながら帰宅したが…彼女はもういなかった。
「これ以上迷惑をかけられない」と言って旅館を去ってしまったらしい。
池内「彼女が消えてしばらく落ち込んでいましたが…こうなった以上は僕も引き下がれない！僕が責任を持って菜穂子さんを必ず幸せにしなければ！」
綿貫（菜穂子さんの気持ちが一切考慮に入ってないな…端から見たら僕もこんな感じなのかも）
熱烈な想いを語る池内を、綿貫はどこか冷めた目で見つめていた。
しかし、池内もまた利用されたのだ。復讐の道具として。
菜穂子は決して清い人間ではないのかもしれない…
あるいは、菜穂子もまた市村ハナに操られているのだろうか。
何にしても市村ハナの仕掛けは成功し、内海敏恵はすべてを失った。
そして、ここから復讐の連鎖が始まったのだ。
美醜の大地～復讐のために顔を捨てた女～【32話】のネタバレ
綿貫はふと考えた。
池内を札幌に滞在させるのは危険だ。
内海敏恵もまた、札幌のどこかに潜んでいるのだから。
池内「綿貫さん。ウサギって食べたことあります？」
池内は、ウサギを模した楊枝入れを眺めながら綿貫に問う。
ある日、宿泊客がウサギを調理してほしいと持ち込んだことがあった。
捌き方を知らず困惑していると、菜穂子が「樺太で食べたことがあるから知っている」と言った。
それを思い出して、樺太出身の人を探しては菜穂子のことを訪ねて回った。
そうしているうちに敏恵の失踪を聞かされた。
池内「もう別れた相手だし迷惑かけられたし未練はないですけど…短い間でも寄り添った相手だから、時々どこでどうしてるのかなぁって思ってしまうんです」
綿貫（一応気にかけてはいるんだな）
綿貫は敏恵の近況を伝えることはできなかった。
三行半を突きつけた女が、人の命を奪い街を徘徊していなんて…とても言えない。
何にしても綿貫は『菜穂子が樺太にいた』という大きなヒントを得た。
じゃあ市村ハナとの接点はその時か？
内海敏恵たちとは面識がなかったのは、豊原出身でなかったから？
それとも他に何か…？
池内「本当に菜穂子さん、どこにいるのかな。何かもっと聞いておけばよかったな…友達のこととか」
綿貫の脳裏に相原と瀬尾サチの姿が浮かんだ。
――瀬尾サチは今、どうしているだろう？
――
バラック小屋にて
敏恵「…あたし、いつの間に眠ってたんだろう」
朝を迎え、敏恵は身を起こした。
床には冷たくなったサチのなきがら。
自分の顔には滑らかな皮膚の感触があった。
夢にまで見た、マトモな顔面が。
敏恵「顔がある…うれしい…！新しいあたしの顔…」
もうこれで他人の視線に怯える必要はない。
高揚感に任せて外へ飛び出す敏恵。
空気は澄み渡り、広がる空は敏恵の心を映し出すかのように晴れやかだ。
――ああ、なんて気持ちいんだろう。
ハナのことなんて今はどうでもいい。
今はこの幸せを噛みしめていたい。
老婆「あ…あんたどうしたの？大丈夫かい？」
薪拾いをしていた老婆は、すれ違った女に声をかけた。
朱く汚れたその女は明らかに尋常でない。
敏恵「おはようおばあさん。今日はいい天気ね」
女は軽やかにスキップをしながら去っていく。
その顔を見た老婆は腰を抜かし、へたり込んだ。
彼女が見たものは…サチから剥ぎ取った生皮を張り付けた敏恵の姿だった。
――
帯広市にて
百子「――ねぇお兄さん、一緒に飲まない？」
今夜も百子の犠牲者が増えていく。
男は女の色香に釣られ、農薬を盛られ、血泡を吐いて動かなくなった。
男の生命と所持金をもぎ取り、笑いながら月光の下を舞う百子…
その容姿は元通りとはいかないが、男を誘惑できるほどのふくよかさを取り戻していた。
ああ…満たされる。
男たちから命や金を奪うほど元の私に戻っていく。
そうして元の姿に近付くほどに、男を釣るのが簡単になっていく。
あの頃の私は何も知らなかったんだ。
奪う側がこんなに楽しいなんて――
一応百子には、悪い事をしている自覚はあった。
地獄に堕ちたことで『人間じゃない何か』になってしまったのかもしれない。
それでもいい。まだ全然足りない。
もっと男どもから奪い取って、もっときれいにならなくてはならないのだから。
百子「杏一郎さん…待っててね。」
今度こそ彼と『ひとつ』になるんだ。
何もかもひとつに。
百子「ねぇ、一緒に飲まない？」
…また1人、男が百子の罠にかかる。
――
屋敷の一室。
豪奢なキャノピーベッドに骨と皮ばかりの体を横たえ、弱々しく呼吸をする老人の姿があった。
メイド「大旦那様、いかがなさいましたか？お医者様をお呼びしましょうか？」
老人「…瑞々しい」
問いかけるメイドの首筋に手を伸ばし、老人はおぞましく微笑む。
メイド「御戯れを」
老人「ほほほ…絢子を呼んでおくれ」
メイド「わかりました。明日の朝、お嬢様に連絡いたします」
そのメイド――加也は、狐目をいっそう細め微笑んだ。
美醜の大地～復讐のために顔を捨てた女～【32話】の感想
敏恵の元ダンナ、フラグ立ちまくりですね…
そうなる前に敏恵がお縄になってくれればいいんですが、前回綿貫のセリフで『地獄が待ち受けているなんて知る由もなかった』ってあったし、助からないかな。
そして自分があのおばあちゃんだったら、穴という穴から漏らす自信があります（笑）
百子が札幌に近付いてますが、どうなんでしょう？
敏恵と組むにしても、会話が成立しなそうですよねぇ…
顔面を剥ぎ取られたサチのなきがらは、森哉あたりに発見されるのでしょうか？
絢子の祖父に接触した加也は、何を知るのでしょうか？
もう続きが気になってしょうがないです！
1ヵ月が長いよー!!
まとめ
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