「正義の味方」は瓜渡モモ先生の作品です。
市民を守ることが仕事の警察官が起こした、前代未聞のストーカー殺人事件!
正義の味方のはずの警察官が、なぜそのような凄惨な事件を起こしてしまったのでしょうか——?
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正義の味方のあらすじ・ネタバレ・感想
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正義の味方のあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください!
正義の味方のあらすじ
平成19年8月20日午後9時半頃、東京都T市で事件は起こりました。
苦情処理に向かうと言ってバイクで交番を出たまま、大友正和巡査長は連絡が取れなくなりました。
夜が明けて、翌日21日の午前5時頃になっても連絡が取れないためT署と捜査一課が別々に行方を捜したところ、大友の同僚が、彼の署内ロッカーで飲食店従業員 後藤結花さんの勤務先の名刺を発見。
捜査一課が大友の携帯電話の位置情報から結花のアパート付近にいることを突き止めました。
同じく21日の午前10時40分頃、大友の上司が結花のアパートに入ると、大友と結花の射殺体が発見されました。
結花は胸と腹を2発撃たれており、大友は左胸を一発撃たれた跡がありました。
アパートの大家が20日の午後9時半から10時頃に銃声のような音を4回聞いており、大友は昨晩苦情処理には向かわず、交番からアパートに直行したようでした。
結花はT市にあるキャバレーで「みこと」という源氏名で働いており、現場となったアパートでひとり暮らしをしていました。
一方の大友はT署に配属される警察官で、独身で東京都A市に両親と一緒に暮らしていました。
現場に遺書などはなく、当初警察は「無理心中」と発表しましたが、真相は「警察官によるストーカー殺人」というあってはならない事件だったのです。
大友と結花の出会いは事件の前年、平成18年の11月頃でした。
同僚に連れられて初めて結花さんの働くキャバレーに訪れた大友は、その店でナンバー1の結花に心を惹かれました。
結花を気に入った大友は、初めてお店に行ったその日から、足繁くお店に通うことになります。
2人はメールアドレスを交換し、事件後の大友の携帯電話には親密なメールのやり取りが多数残っていたとされます。
また、警察官ということで悩み相談をされることもあり、大友は結花から「友ちゃん」と呼ばれ、信頼されるようになっていきました。
大友は高級なバッグを結花にプレゼントしたり、同じお店の女の子に彼女の恋人の有無について聞き出したりと、どんどん結花に夢中になっていきました。
ある時大友は、結花に本名を教えてくれと迫ります。
しかし結花にはうまくはぐらかされてしまいます。
結花のことをもっと知りたくなってしまった大友。
いてもたってもいられなくなり、結花の調査を興信所に依頼するのでした——。
正義の味方のネタバレ
平成19年の1月頃、大友は興信所を使って調べたM県にある結花の実家に「連絡をとりたい」と結花の居場所を尋ねる電話をかけていました。
実家の他にも本名、年齢、住所を調べた大友は、お店で結花に向かって「みことさん後藤結花さんていうんでしょ」と言って結花を驚かせます。
大友の前では明るく振舞っていた結花でしたが、自分の本名を知られたことで、お店の控室では不安そうな表情でした。
お店の女の子たちに自分の本名を大友に教えていないか確かめましたが、誰も教えていないといいます。
もしかしてバーのマスターかも?と思い、マスターのところに聞きに行くことにしました。
マスター「——俺が? まさかー!! だって俺だってみことちゃんの本名知らないもん」
結花「そういえばそうですよねー」
マスター「でもそのお客 ちょっとヤバイんじゃないかな?」
結花「ヤバイって?」
マスター「ホラ・・・ ストーカーとかさー・・・」
結花「あ!!それだけは多分ナイと思う」
結花の同僚「だってその人警察官だもん」
そう言っていた結花でしたが、2月上旬のある日―—。
仕事の帰りに結花が歩いていると、後ろからパトカーが近づいてきてクラクションを鳴らされました。
パトカーの中には大友。
ちょうど夜勤でパトロールをしていたところだから、夜道は危険だし家まで送る、と言って結花に車に乗るよう促します。
断りきれなかった結花は困りつつも、駅まででいいと言いましたが、大友は聞く耳を持たず、結局渋る結花を押し切って自宅アパートまで送っていきました。
帰り際、また遅くなる日があったら連絡してくれと言い残して、大友はパトカーで去っていきました。
大友が帰っていくのを見届けた結花は、大友のことを気持ちが悪いと思い始めます。
そしてこの頃から、結花は大友に対して距離を置きたがるようなメールを送り始めました。
しかしそのメールを読んだ大友は、結花に恋人ができたのでは?と自宅アパート付近をうろつくようになります。
大友(ここからじゃ何も見えないし・・・ オトコが出来たかどうかなんて判らないな・・・)
大友(部屋に入れれば 調べられるのに——)
そして5月、結花は旅行に行くと言ってお店をお休みします。
大友は結花の旅行のことを聞き、結花が誰とどこに行ったのかを調べるために、前に結花と食事をしたときにこっそり作った合鍵で結花の部屋に侵入することにしました。
結花の部屋に入ると、沖縄旅行のパンフレットが置いてありました。
そのパンフレットを確認した大友は、書いてあるツアーの帰りの飛行機の時間を調べ、結花が空港につく時間に、空港で待ち伏せをします。
空港で結花を見つけた大友は「迎えに来ちゃった」と声をかけます。
結花は旅行のことを伝えていないはずの大友が空港まで来ているのを見て、ぞっとするのでした。
結花は空港でのことをバーのマスターに相談しました。
結花「思い出してもゾッとするわ!! 警察官がストーカーみたいなマネするなんて・・・」
マスター「じゃあその男 みことちゃんの部屋に侵入したっていう訳?」
結花「そうとしか考えられない 飛行機の到着時間に空港に来てたのよ!?」
結花の同僚「私達そんなこと誰にも教えてないし 彼女の部屋で旅行のパンフレットを見たとしか・・・」
結花「その後1日何十回も電話かけてくるし・・・ 気持ち悪くて・・・」
マスター「警察には届けたの?」
結花「うん・・・ お店に来る他の警察官の人に一応事情を話したら注意してくれるって・・・」
大友の行動を気味悪がっていた結花でしたが、そうはいっても大友は警察官だから、ホントにヤバイことはしないだろうと思っていました。
しかしその後も大友のストーカー行為は収まらず、毎日何十件も電話がかかってきて、結花が電話に出ずにいると、何通もメールを送ってきていました。
結花は「恋人にはなれない」「約束してたけど行けなくなった」などと、大友に対し、拒否するメールは送っていましたが、それでも警察官である大友にはっきりと「ストーカーをやめてくれ」とは言えなかったようです。
6月に入ると、ストーカー行為はさらにエスカレート。
結花のアパート近くの電柱で、様子をうかがう大友の姿がたびたび目撃されました。
さらに、大友は結花の行きつけのバーにも訪れ、バーのマスターからも結花のことを聞き出そうとします。
話を聞いて、大友が結花の話していたストーカーだと気づいたマスターはストーカーなんてやめるように言いました。
しかし大友は「やめられるなら俺だってやめたい」と、自分自身も自分の行為に悩んでいると怒るだけでした。
自分の行為に悩んでいると話した大友でしたが、その後もストーカー行為は一向にやむ気配はなく、時には朝から晩まで3日連続アパートのそばにいたこともあったようです。
アパートの近隣住民も大友のことを不審がっていました。
そして8月。
15日付けで店を辞めたいと申し出た結花の最後の出勤の日。
大友も同僚と4人で店を訪れていましたが、同僚は結花と大友の間にトラブルがあることなど気が付かなかったと言います。
結花は店を辞めたあとに実家に帰省しましたが、その時もアパート付近で大友が目撃されていました。
そして20日、事件の日―—。
大友は結花に対し「今どこに居るの」などと繰り返しメールを20通以上送っていますが、返信はありませんでした。
そして午後7時ごろ、帰宅した結花から大友に数通のメールが届きました。
最初は穏やかな文面でしたが、次第に「会いたくない」などの拒絶の言葉が中心となっていきました。
勤務中だった大友が苦情処理に向かおうとしたとき、結花から「もう限界 ごめん友ちゃん 訴える。」という内容のメールが届きます。
続けて「指紋取ればすぐにわかるよね 調べればあなたは終わりよ」というメールが届き、そのメールを読んだ大友はその足で結花のアパートに向かいます。
結花の部屋に勝手に上がった大友を見て、結花は驚き、「110番するわよ!」と携帯電話を握ります。
大友「何が訴えるだと・・・!? 元はといえば君が悪いんじゃないか・・・!! 俺の好意をムゲにしやがって・・・!!」
そう言って大友は結花に拳銃を向け、怯える結花に向かって2回発砲します。
結花を殺してしまった大友は腰を抜かしてその場に座り込み、そのまま自分の胸に拳銃を突き付けて自殺しました。
警察は事件を「無理心中」と発表しましたが、警察やマスコミの調べで出てくる事実は”ストーカーの果ての殺人”でしかありませんでした。
この事件の1か月後、警視総監を戒告、T署署長を減給とする懲戒処分が下されました。
警視総監に懲戒処分が下されるのは史上3例目のことで、T署署長はその後辞意を表明するなど、警察は事件を重く受け止めました。
私たち一般市民にとって正義の味方であるはずの一番身近な制服警察官が、私たちを守るための拳銃で殺人を犯すという最悪の事件だったため、それは当然のことだったのでしょう。
警視庁の調べによると現職警察官による殺人事件は昭和53年以降少なくとも4件も起きているのだそうです——。
正義の味方の感想
市民の味方であるはずの警察官が起こした、恐ろしい事件でしたね。
結花にとって大友はお客さんであるため、あまり冷たくしすぎることもできないし、警察官だから大丈夫だろう・・・という考えで早めに対処しなかったことも、大友がエスカレートした原因なのかもしれません。
旅行帰りの飛行機の時間を調べて空港で待ち伏せしているシーンは鳥肌ものですね・・・。
「迎えに来ちゃった」なんて平気で声をかけるところがさらに気味が悪い・・・。
待ち伏せしてたのにさらに声をかけるなんて、普通の神経だったらできないですよね。
自身の行為に悩んでいると言いながらエスカレートしていくストーカー行為・・・。
もうこの頃には自分で制御できる状態ではなかったのでしょうか?
警察官だから・・・と信じてしまったがために起きた凄惨な事件でした。
もう誰を信じたらいいのかわからない世の中になってしまってしますね・・・。
まとめ
以上、正義に味方のネタバレを紹介しました。
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