アニメもドラマも放送された人気のギャンブル漫画「賭ケグルイ」
アニメ第2期が2019年1月から放送されるため、前回のアニメの内容とその後をネタバレしちゃいます。
アニメを見て楽しみたい方はネタバレにご注意ください!
「賭ケグルイ」アニメ第1期のあらすじ・ネタバレ
すべてのことがギャンブルにより決まる、狂った学校「私立百華王学園」
そこでは文字通りに、クラスのカーストから始まり、果ては人生まで、そのすべてがギャンブルにより決まります。
その学園で、ギャンブルにより返済の当てのない負債を抱え、学園でカースト最下位である家畜として使役されていた「鈴井 涼太」と急遽転入してきた「蛇喰 夢子」が出会うことで物語が始まります。
学級委員である鈴井は夢子の学園案内をするように担任教師から言われ、学園の特徴や施設の案内などを行います。何の面白みもない案内であっても、夢子は一つ一つに反応を見せ、その姿に彼は自分の立場から感じる不快感が癒されていきます。
一方で、彼のその姿が非常に面白くない生徒がいました。それは彼が家畜扱いをされる原因となったギャンブルを仕掛けた少女「早乙女 芽亜里」です。
彼女はさっそく夢子にギャンブルを持ち掛けます。
それはクラスメイトに一人一票ずつカードにジャンケンの手を書かせ、箱に入れ、プレイヤーは互いに箱から三枚のカードを引きます。
その札の中から一枚を自分の手として出し、勝敗を決めるというギャンブルです。最もこのギャンブルにはイカサマが仕組まれていました。クラスメイトは全員芽亜里のシンパであり、家畜という立場である鈴井もまた彼女に協力をせざるを得ない状況なので、手の比率を芽亜里は好きに操作することができたのです。
そうした非常に不利な状況の中でついに夢子の様子が豹変します。
彼女はイカサマに気付いた上で、負けるリスクの方が高い勝負の中、彼女はギャンブルに挑みました。彼女は芽亜里に勝ち、鈴井は家畜の地位を返上、結果的に芽亜里が家畜の地位へと転落しました。
彼女は初めからギャンブルの勝敗など度外視していたのです。普通の人にとっては何よりも大切な勝敗と言うのは、彼女にとってはそれほど重要ではなかったのです。
―――彼女にとって重要なのは「賭ける」という行為そのもの。
賭け金が途方もないお金であろうと、これからの将来であろうと、それこそ人生であろうと、全て賭けるという行為のスパイスでしかないのです。
その彼女の姿を鈴井は「賭ケグルイ」だと表現しました。
賭ケグルイ、蛇喰夢子の目的は生徒会長「桃喰 綺羅莉」に学園を舞台としたギャンブルを行うこと。
ただ、その道のりは容易なものではありませんでした。夢子の才覚に賭け、次期生徒会役員の座を狙う「皇 伊月」や夢子にシンパシーを感じた美化委員長「生志摩 妄」による、命を賭けたギャンブル。
生徒会長の座を狙う生徒会会計「豆生田 楓」の暗躍など、様々な出来事を彼女は己の才覚とその才覚を信じる人の力を借りて退けていきます。
そして、豆生田を打ち破ったことでついに桃喰綺羅莉を引きずり出しました。
アニメ最終回(オリジナルストーリー)のネタバレ
アニメ12話は原作にはないアニメオリジナルとなっています。原作では豆生田が倒されたことで、綺羅莉と夢子が対峙するのですが、綺羅莉と同じ目線に立てる彼女に生徒会書記「五十嵐 清華」が嫉妬心からギャンブルを挑みます。
本項ではアニメ12話についてネタバレをしていきます。
ついに綺羅莉と夢子がギャンブルによる対決をします。彼女たちの行うギャンブルは普通ではありませんでした。
全部で22枚ある大アルカナの内、番号が零の愚者を例外とした、タロットの番号を点数と見立て、正位置を正、逆位置を負として、カードを三枚引き、点数の符号で勝負を決めるというもの。
カードは一人一枚しか引けないため、三人のプレイヤーが選ばれました。
選ばれたのは夢子、綺羅莉、鈴井の三人で、点数の符号が正であれば夢子の勝利、負であれば綺羅莉の勝利、ゼロであれば引き分けとなります。
その上、このギャンブルに負ければ学園を去るというものでした。タロットという元々が運勢を占うものを用いているにも関わらず、それをギャンブルの道具にするという異常なゲームです。
初手は夢子から始まりました。
夢子が引いたのは正位置にある魔術師のカード。得点としては「+1」です。次に綺羅莉が逆位置の世界を引きました。
このカードの得点は「-21」により、合計は「-20」となってしまいました。
つまり、夢子が勝つには鈴井が「愚者」を引く必要が出たのです。
愚者は、このゲームにおけるジョーカーとして用意されました。本来であれば符号により決まる勝負ですが、愚者のカードが出た時点でその位置により勝敗が決まります。
この場合ですと、正位置であれば点数に関わらず夢子の勝利となります。その上、彼には非常に優位に立っている点がありました。
それは一枚だけタロットにグロスのような物が付着していること。それはゲームの始まる直前に綺羅莉が触れたカードである愚者の可能性が非常に高く、1/40の確率が1/2になることを示唆していました。
あとは、鈴井が覚悟を決めてそのカードを正位置で引くだけで、勝利を手に入れられる。ですが、彼はそのカードを選ばず、他のカードを選びました。
自らのリスクは自らで背負う。彼はカードに付けられた物も、そのカードを正位置で引くかということも、全て綺羅莉により用意された選択であることに気付いたのです。
彼は誰かにリスクを背負わせてギャンブルをするのではなく、自らの意思を持って選択することで、自らリスクを背負うことを選び取りました。
―――結果、彼が引いたカードは正位置の「審判」
合計値は「0」となり、両者ドロー。誰も学園を去る必要のない選択を。彼は自らの手で選び取ったのです。
余談ですが、ゲーム開始前に蛇喰夢子の選択を「過去」、桃喰綺羅莉の選択を「現在」、鈴井涼太の選択を「未来」としていました。このタロットの結果がどこかで活かされるのでしょうか?
アニメ以降の話の単行本ネタバレ
次々と夢子に倒される生徒会役員たち。既に生徒会の面目丸つぶれの状況の中で、桃喰綺羅莉は生徒会の解散を宣言する。
だが、ただ解散するのでは無く、同時に生徒会長の選挙の開催を宣言した。
ルールは、票を賭け金代わりとしたギャンブルで票を稼ぎ、30日後に最も票を獲得した者の勝ちという非常にシンプルなもの。ただし、重要なのは「生徒会長」という席でした。
綺羅莉が来た当初の学園とは、百喰一族にとってはただの施設にしかすぎませんでした。
百喰一族にとって重要なのは圧倒的な権力を握ること。それに何ら関わりのないここは、ただ昔からの事業を引き継いでいるだけの場所という認識でした。
ここに綺羅莉が来たことですべてが変わったのです。綺羅莉によりギャンブルで物事の序列が決まるようになり、それを利用した人材の斡旋などにより、この学園の存在が日本社会の奥深くに食い込みました。
そうして、誰もこの学園を無視することができなくなり、結果的にこの学園を支配する生徒会長という存在に全ての権力が集中するようになりました。
くしくも長年追い求めて来た物をぽっと出の小娘が手に入れたのです。そこで百喰一族は、綺羅莉が認めたこともあり、それぞれの家の代表を学園へ送りました。よって、この生徒会長選挙は百喰一族の跡目争いの場所へと変わったのでした。
また、夢子も例にもれず、百喰一族の籍を置くもの故に、否が応でも跡目争いに巻き込まれるのでした。
もちろん、夢子は「賭ケグルイ」なので、桃喰家を倒すため他家が協定を結んでいても、ギャンブルさえできればいいようですが。
開催された生徒会長選挙にて、開始早々に夢子は蟲喰代表である「蟲喰 恵利美」にギャンブルを挑まれました。
彼女の用意したギャンブルは、代々拷問を家業としている蟲喰家に倣った「指切りギロチン」というもの。
指切りギロチンとは、ギロチンの刃が通る場所に開けられた穴に指を通し、プレイヤーは空いた手のハサミで備え付けられた糸の中から一本を切っていき、恐怖心に負けて穴から指を抜いたプレイヤーの負けというもの。
なお備え付けられた糸の内、一本だけは本当にギロチンの刃につながっており、それを切ればギロチンが落ちる。
このギャンブルは蟲喰恵利美にとって非常に有利なゲーム。なぜなら、ギロチンの刃は指の穴まで落ちないためである。
そのトリックを知っていれば、指を切られる心配などないので、心理的には非常に余裕が有るからである。そう、勝負を挑む相手を選べば。
彼女の不運とは対戦相手に、夢子だけではなく、偶然居合わせた生志摩妄をも選んでしまったのです。
共に恐怖心など欠片もなく、妄に至ってはスリルを味わうためには何でもする女です。
そうした彼女たちの態度に、段々と恵利美の精神は追い詰められていきます。その上、夢子によりギロチンのストッパーが無くなっていると思い込んでしまいます。
―――本当に指が飛ぶかもしれない
その恐怖に彼女は耐えることができず、夢子たちに敗れました。そう、彼女は常に拷問をする側であり、される経験などあるわけがなかったのです。
初戦を上々の滑り出しで迎えた夢子たちですが、彼女たちは「陰喰三欲」と「陽喰三理」に目を付けられます。
製薬を家業とする二つの家に倣い、彼女たちの手口は毒によるギャンブルそのものの崩壊でした。毒で意識を混濁させることで、正常にギャンブルを行わせないことで一方的な勝利を得るというもの。
ギャンブルを挑まれれば断るという言葉の存在しない夢子は、まんまと彼女たちの手口にかかりギャンブルを行います。
当然、毒による意識の混濁が起こり、ついに彼女は床に臥すことになります。
このままでは敗北は必定となった場面に、芽亜里が駆け付けます。副会長との約束により、100票を元手に夢子の代わりにギャンブルを行うことになりました。
「公平な」選挙の運営のために、誰にでもわかる単純なイカサマを仕掛けた「黄泉月 るな」とそれに気づいた芽亜里によって彼女たちは敗北をします。ただ、今回のギャンブルは二対二のチーム制であったため、三欲が敗北を三理に押し付けたことで、三理が脱落しました。
どんどん選挙の脱落者が出る中、夢子は綺羅莉を倒すために結託している百喰一族の棟梁である「等々喰 定楽乃」に対してギャンブルを仕掛ける。
だが、定楽乃は彼女とのギャンブルに意義を見出せず受けようとしない。そこで夢子は定楽乃にある提案を行い、それを定楽乃は了承しました。
その結果、定楽乃の提案という形で夢子、豆生田、伊月および、百喰一族に連ねる「骨喰 ミラスラーヴァ」と「尾喰 茨」を加えた五人でのギャンブルを行わせました。
行うギャンブルは「公共財ゲーム」というもの。
公共財ゲームというのは、社会的ジレンマの状況をゲーム的に展開したものです。社会的ジレンマと言うのは、自身の利益のためには協調性を捨てなくてはならない状況のことです。つまり、人が自己中心的になる状況と言えます。
このゲームの場合ですと、参加者全員にはターンごとに5枚の銀貨が与えられ、その五枚の銀貨を「納税する」か「私財にする」かを選択します。
そうして全員の判断が終了した後、納税にされた銀貨の数を二倍にして参加者の数で割った銀貨の枚数が、それぞれの手持ちになります。
ただし、納税により得られる銀貨は全員が得られます。
よって、銀貨を全て私財に入れ、納税をしなくとも納税分の銀貨が貰えるわけです。
言い換えると、私財にするということは、自身の利益のためには協調性を捨てるということです。
非常にユニークなのゲームですが、やはり賭ケグルイは一味違いました。
このギャンブルは、そもそも参加者に票を取り合いさせることが目的ではなく、いわゆる外馬が目的のゲームでした。
定楽乃と伊月による「豆生田の勝敗」というギャンブルを行うための仕掛けだったわけです。
非常に伏線が巧妙にできており、伊月の様子をからでは、夢子に誘われただけにしか見えないのです。彼女のギャンブル開始前のセリフから察するに、
―――(定楽乃とギャンブルを行う原因になったのは夢子と定楽乃のギャンブルなので、)夢子に巻き込まれた
そういう一文が付くわけです。それでも、豆生田の勝敗をかけたギャンブルをしたものの、どんなゲームでそれを決めるのかと言うのは決められていなかったように感じますが。
結論づけると、伊月は生徒会選挙に脱落しました。
ただ彼女によって豆生田が復活したようなので、またどこかで見せ場があるとは思いますが。
賭ケグルイの感想
この蛇喰夢子という人物を一言で表すなら「賭ケグルイ」です。勝ち負けではなく、賭けるという行為に酔いしれる気狂いです。
これは、そんな気狂いが様々なギャンブルのプロフェッショナル相手に無双する、というありきたり作品ではありません。むしろ、様々な気狂い同士がギャンブルという道具を使って鎬を削るというのがミソの作品です。
ギャンブルで人生が破滅する、と言うのはよく聞きますが、そこまで賭けるなんて馬鹿だなーと思うのが普通でしょう。ただ、この作品を読んでいると、ギャンブルには底の知れない何かが潜んでいるのではと思ってしまいます。きっとそれが人を熱狂させるのでしょうね。
とにもかくにも、この作品が面白いということに賭けてはみませんか?
まとめ
以上「賭ケグルイ」のネタバレを紹介しました。
アニメ2期も放送されるので、かなり楽しみですね。ギャンブルとしても面白い作品ですが、「ネットでは顔芸がすごい」と言われており、確かにインパクトのある顔がなんども登場します。
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